| カメラバッグを一つ買い足しました。タムラック・ショルダーバッグの最大モデル614です。普段使っているカメラバッグ(エツミ・エアパック→詳細)に不満は全く無いし、これ以上の大きさのバッグを買っても、機材満載では重すぎて長時間歩けないと思うのですが、桜とか紅葉とか気合を入れて撮影するときにあとレンズ1〜2本が入らず、大判用と併せるとカメラバッグを3つ持ち歩くハメになる事がありました。それでもう少し大きめのバッグが欲しいと...実に3年も前から思っていました。しかし、KENがより大型のショルダーバッグを買わなかった事には理由があります。
その理由を語る前に、皆さんに質問したいと思います。カメラバッグのカタログを見て変な点(現実的では無い点)に気付きませんか?機材の収納例を写した写真なのですが....もしお手持ちのカタログがあれば見て下さい。カタログをお持ちでは無い人はインターネット上の代表例として、下記メーカーサイトの写真をご覧下さい。 ケンコー/タムラック614
さて、現実的ではない点とは... 常に、とは限らないのですが、真っ先に気付くことは「レンズにキャップがされていない」という事です。しかしこれはカタログ上の見栄えの為のささやかな事で、私たちが実際にレンズを収納するときにはキャップをすれば済むので、まあ良しとしましょう。次に私が気付いたのは、殆どの写真において「収納されているレンズにフードが無い」という事なのです。これは小さいようで、大問題なのです。 最近のカメラバッグの内部は緻密な工夫がされています。レンズをボディに付けたまま収納できる「レンズブリッジ」とか、カメラボディの下に収納スペースを儲ける空中パッドとか、レンズやストロボ収納を意識したそれぞれの専用スペースとか。しかし、それらの空間設計と空間を作るインナーパッドの設計が不適切(現実よりも小さい)と機材は収納できません。私が3年間もカメラバッグ選びをしている時に、買うのを躊躇ったのがこの点でした。大きさと機能、頑丈さの割に安価なエツミ・トゥルーリープロシリーズや、キプリングのプレステージモデルとか、あるいは極めて高価ですが定評のあるタムラックなど、カメラショップでどのバッグを見ても、内部の仕切り構造が悲しいほど細かくて、私の機材(..という事は日本のAF一眼レフシステムの一般的な機材)は全く入りそうにありません。仕切りぐらい付け方を変えれば良いのでは?と思われるでしょうが、小さな仕切り板(インナーパッド)で大きくて機材をしっかり保護出来る空間は上手く作れないのです。
では、今回購入したカメラバッグを写真でご覧頂きながら、上に書いた「私が変だと思った点」を実証して行きましょう(笑)
次はカタログどおりに機材を収納した状態(写真右)です。レンズキャップはしていますが、フードとEF70-200/2.8Lの三脚座を外してあります。カタログ写真では三脚座がついたまま収納されていますが、写真で分るように現実は三脚座を外さないと仕切りパッドと干渉して収まりません。またストロボはケースから出して単体で入れてあります。Jの部分に入れてあるのは薄型の単体露出計です。なるほどほぼカタログどおりに見事に収納出来ました!しかし.... 内部は合計11の空間に仕切られて、G/I/J/K以外の部分は更に上下二段に仕切られています。またこのバッグの特徴として文字列のA/B/C/D/Eの部分は写真で縦に見える仕切板の下部が8cmx8cm切り取られていて、望遠レンズ、グリップタイプのストロボなど長い物を収納できるぶち抜きスペースになっています(しかし長さが最大44cmもの空間でありながら、直径8cm程度の機材って何があるのでしょう??)。その機材を取り出すためのファスナー付き開口部がバッグ裏側に設けられています。各部のスペースですが、A/Eの開口部分は23cmX7cmでブースターの無い一眼ボディなら無理なく入ります。B/C/Dの部分の開口部は(写真上の横x縦)8.5cmX9cm、F/G/Hの部分が8.5cmX7cm、I/J/Kの部分が8.5cmX5cmです。これら中央部9個のスペースにはフードをつけたフィルター径77mmクラスの大径レンズは入りません。また上下二段に仕切られたスペースは、上下段共に深さが8〜12cmになりますのでタムロンマクロなどの中望遠レンズや大口径標準ズームなど長さのあるレンズも入りません。シグマ180マクロやEF70-200/2.8Lレベルのサイズのレンズは、フードを外して地下のぶち抜きスペースに1本、上部A/F/G部分にカメラ装着状態で1本の合計2本しか入りません。大口径標準ズームもフードを外してH/E部分にカメラ装着状態で1本だけです。従ってこの超大型ショルダーバッグにデフォルトで収納できるのは、カメラボディ2、70-200/2.8クラス望遠レンズ2(フード三脚座無し)、F2.8標準ズーム1、小径標準〜広角レンズ6、ストロボなど2〜3(ケース無し)、となります。私の機材の多数派である中望遠クラスが全く対応出来ていませんね〜。そして、実際の撮影に必要なフードや三脚座をつけると...
スペース設計のコツは、大きな物の収納から考える事と、大きなパッドでは全体を大きく仕切るに留めて、それ以上の細かい仕切りは小さな仕切りパッドで行い、その日の機材によって変幻自在に変化させる余地を残す事だと考えています。(この考え方に対してタムラック614のデフォルト状態は、最大の仕切りパッドを8.5cm間隔で並べてしまい、これ以上の大きさのある機材を一切受け付けなくしています。)もう一つ、カメラボディにレンズを装着した状態での収納には拘らない方が良いです。これはそのレンズを使っている時には極めて便利なのですが、レンズ交換した途端に外したレンズを収納する場所が無くなり、かなり不便だからです。全ての機材が独立して収納できた方が現場では便利です。そんな事を考えながら、パソコン上でスペースを設計してハクバのインナーパッドのどれを何枚買うか決めました。しかし20x15cmのパッドは結局使わなかったのだが、何で買ったの>KEN(^^;
(この写真で収納されている機材)タムラックのデフォルト状態よりも多数のレンズがフード付で収納できており、ず〜〜っと使いやすくなりました。持って行く機材が変っても、カメラボディのある手前側(写真では下側)のスペースのパッドを自由に組み替えて対応可能です。このスペース、サイズが16x16cmと正方形で、かつハクバのパッド(16x15cm)とほぼ一致している事が変幻自在性を生み出す要因になっています(パッドを縦にも横にも水平にも出来ます。正方形を分割して使う様にするのはスペース設計の肝だと思います)。 一見緻密な内部設計をしたカメラバッグの方が使いやすいように思えますが、実際にはむしろ大雑把な設計に留めて、現場/状況に合わせてカメラマンに裁量権を残す方が使いやすいですね。その意味ではドンケの様なバッグの方が「設計した人が撮影現場を分っているな」という気持ちにさせます。もしどうしてもタムラックと言うのであれば625のように中判カメラ向けに内部設計されたバッグの方が仕切り区画が大きく使いやすいと思います。 ※そんな事は分っていたのですが、625の出物は無いので仕方なく614を中古で入手した直後、ケンコーのアウトレットショップに625新品が中古価格で出てきたんだよね。ちょっとショック...(--; これもまたKENの運の無い人生(^^; |