雨の日には...
カメラを三脚に添える為に:左手でカメラを持ち、右手で雲台を操作して、もう一つの手で傘をさし....ん? 撮影時にはどうしても両手を必要とする操作が沢山ありますが、雨の日に両手を使う作業の際には、傘の柄を首と肩の間に挟んで保持する人が大半だと思います。しかしこれでは自分が濡れないように出来ても、機材を濡らさないようにするのが結構難しいのです。それで必要な時に三脚に傘を固定出来たら便利だよな〜...と思いつつ、試行錯誤の上で一つの解決策に辿り着いたのでご紹介します。前回つぶやきからの続編である「スリック・クランプヘッド」の第二章は「傘」のお話です。なお、タイトルの「傘、傘、傘...」は私のお気に入りである、うみょ吉さんの「うみょ吉のブツブツ」第121話から拝借しております(句読点が違うけど(笑))。うみょ吉さんの「傘」は奇想天外でした...そちらもご一読あれ。
KENの雨の日撮影システム
ここに至る経緯は後で説明するとして、まずKENの雨の日撮影システムをご紹介しましょう。上の写真にあるように、構成部品はスリック・クランプヘッド32(定価8620円,
実売6000円弱)、エツミ・レインブラケット(定価1995円、実売1300円台)、ハクバ・クイックシューS(定価2100円、実売1400円弱)です。これにセブン・イレブンで売っている65cmの透明ビニール傘(私の知る限り透明傘では最大サイズ、570円程度)を加えて完成です。
このシステムを組むにあたって考慮した事が幾つかあります。それは 1) 傘をワンタッチで脱着出来る事。以上の条件を全て満たす形でKENのシステムが出来上がっています。上の写真を見て戴ければ一目瞭然ですね(笑)。傘の向きを自在に変えられる事はとても便利で、雨の現場では重宝しました。また写真の状態で雨の中を移動する時に、三脚の脚をすぼませると、傘の向きが真上を向いて機材とカメラマンを雨から保護してくれるのがお分かりになりますでしょうか。値段の合計は実売ベースで8500円程度で、ハンザ/ケンコーの物に比べるとほぼ半額です。絶対額はさほど安くないですが、エツミのレインブラケットを除く他の部品は、違う用途にも使えるところがミソです。 このシステムのお蔭で両手を使ってフレーミングが出来、また撮影後のデータ記録も両手を使ってメモ用紙に書く事が出来たので、降り頻る雨の中で効率良く撮影することが出来ましたよ。
EOS3, EF70-200mm F2.8L USM, Dual Exposure, PKR (Kodachrome 64 Pro) First Exposure; Focal Length 135mm, F4, AE(-0.3EV, 1/40sec.) Second Exposure; Focal Length 200mm, F2.8, AE(-0.7EV, 1/60sec.) 他の製品との比較 三脚に傘を固定する写真用品としては、前述のケンコー・アシストホルダー・エキスパート60(定価19740円)の他に、エツミ・レインブラケットDX(定価3465円、実売2500円程度)もあります。実はこれを最初に買ったので、こちらもご紹介しておきましょう。 レインブラケットDXはL字型ブラケットを三脚と雲台の間に挟む形で三脚に固定し、もう一つのブラケットに傘を固定し、両者をネジで止める構造になっています。ネジ止めする部分には約60度の範囲で傘の角度を調節出来る構造(弓形の穴)がありますが、調節は自由自在とは行かず、撮影者から見て前後方向に各30度ずつという調節しろです。撮影の現場ではむしろ撮影者に対して左右方向(よりカメラ機材をカバーする方向)に調節したかったので、あまり有効とは言えないようです。傘の脱着にはネジを完全に外す必要があり、ワンタッチではありません。またマンフロットで使う場合特有の問題なのですが、マンフロットは雲台が緩まないように、雲台を三脚側からネジ三本で止めている為に、ドライバーが無ければ雲台と三脚を分離出来ません。従ってこのような雲台と三脚の間に挟むブラケットは自宅でないと装着出来ません。
ケンコーのアシストホルダー・エキスパート60は買わなかったので確たる事は言えませんが、カタログ等を見ると高価なだけあって流石に造りが凝っています。基本構造は薄い円筒状の取り付けベースを三脚と雲台の間に挟んで固定しておきます。そこに二本の横棒からなるブラケットを差し込み、その先端についた傘取り付け構造で傘を固定します。傘取り付け部は2ウェイ構造になっていて、傘の向きを自在に変えられるようです。また傘取り付けブラケット全体を取り付けベース部から引き抜くか、傘取付部のネジを外す事によって、傘の脱着が出来るようです。謳い文句はワンタッチ脱着ですが、クイックシューほどには簡単では無い気がします。
そうそう、KENシステムの弱点が一つありますので、それを書いておきましょう。エツミやケンコーのシステムが基本的に傘を「雲台取り付け部」と同じ高さで固定するのに対して、KENのシステムはクランプを三脚の脚に固定する為、傘も10〜15cmほど低い位置で固定されます。だから柄の長い大きめの傘でないと使いにくいし、背の高い人だと頭がつっかえるかも知れません。私の身長は176cmですが、実用ギリギリでした(笑)。
副次的用途として、ストロボアンブレラの固定にも使えます。 自宅で小物撮影する時にも、KENの雨の日撮影システムは役に立っています。パソコンを置いてあるスチールラックの支柱が丸棒なのですが、ここにスリック・クランプヘッドを取り付け、傘取り付け部にストロボアンブレラを取り付ければ、ワイヤレスによるストロボバウンス撮影が簡単に実現します。この写真には写っていませんが、実はこの部屋の中には色々な「色」の雑貨が積み上げてあり、天井バウンスすると色かぶりするのです。 このストロボアンブレラを使うようになってから、その苦労とも無縁になりました。。
スリック・クランプヘッドはローアングル撮影の救世主+傘保持の助っ人という、一粒で二度美味しいアクセサリーでした。実売価格(6000円前後)を考えると、ネイチャーカメラマンなら買っても損は無いと思います。私は中古2000円でGETしまして....ラッキーでした(^o^) |