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星景写真をはじめると欲しくなるのがソフトフィルター。高性能レンズほど、ソフトフィルター無しで撮った写真は、無数の星が同じ大きさで写り、全天で一番目立つオリオン座でさえ見つけるのが困難なほど、星景である意味が無い写真になってしまいます。そこでLEEのソフトフィルター5枚セット、正式名称:LEE 100x100mm角 ポリエステルフィルターソフトセットP-4、を入手して、実戦に持ち出す前にテスト撮影し、効果の度合いと、実戦で使うべきフィルターの選別をしました。
使ったレンズはTAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD 。前面フィルターが使えないレンズなので、レンズマウント側に極薄のポリエステルフィルターを装着しています。そしてオリオン座を相手に、15mmと30mmで、フィルター無し、フィルタ1番〜5番の各6カットの撮影をしました。画像をクリックすると拡大表示され、画面右側の「>」をクリックすると連続的に写真を閲覧出来ますので、効果の違いが良く分かると思います。フィルターの脱着はワンタッチではなく、毎回クルマに戻り車内で脱着していたので、構図が毎回動くのはご容赦。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @15mm, f/3.2, 5s
15mmのフィルター無しでは、一等星のシリウスやベテルギウスも、肉眼では見えない微光星も殆ど同じ大きさ明るさで写し出されて、オリオン座でさえ何処にあるのか一瞬では判別出来ない写真になります。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @15mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #1
フィルタ1番を追加すると、明るい星が目立つようになりました。一方で微光星の数が結構減りますが、まだ賑やかな星空の雰囲気は保っていて、結果としてオリオン座やシリウス、プロキオンなどの明るい星が一目で判別出来る写真になりました。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @15mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #2
フィルタ2番は、殆ど1番と効果の違いが見られません。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @15mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #3
フィルタ3番も同様に、1番との効果の違いが殆ど判別出来ません。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @15mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #4
4番は3番よりもソフト効果が高く、明るい星の星像が大きくなりました。その分微光星の数が少し減っていますが、まだ賑やかな星空の雰囲気はあります。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @15mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #5
5番は更にソフト効果が高いですが、微光星が殆ど消えてしまい、星空の賑やかさ、華やかさも薄れてしまいました。まるで都会で見ている冬の空、という雰囲気です。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @30mm, f/3.2, 5s,
30mmフィルター無しは、15mmと比較すると明るい星の星像が少し大きくなりました。しかしそれでも無数の微光星に囲まれてオリオン座を一瞬で見つけるのは難しい写真になっています。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @30mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #1
フィルタ1番を追加。15mmと比較すると、ソフトフィルターで滲んだ明るい星の星像が大きくなった分、オリオン座が一気に目立つ写真になりました。微光星の減り方は15mmの時と同じなので、賑やかな冬の星空に輝くオリオン座、という雰囲気が良く出ています。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @30mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #2
フィルター2番は、15mmの時と同様に、1番と効果の違いが殆ど見られません。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @30mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #3
フィルター3番では僅かに1番よりも明るい星の星像が大きくなりましたが、その違いは別々に見たら分からないレベルです。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @30mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #4
フィルター4番は3番よりもソフト効果が高く、明るい星の星像が明確に大きくなりました。その分僅かに微光星の数が減っています。
EOS 6D, TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012 @30mm, f/3.2, 5s, LEE Soft #5
フィルター5番になると明るい星が一気に大きくなり、代わりに微光星の数も一気に減りました。
結論
LEEのソフトフィルターの1番から3番までは効果の違いが大きくなく、どれか1枚を持っていればOKです。4番は1〜3番と比較して明快にソフト効果が高く、状況に応じて使い分けられそうです。5番はソフト効果が過大で、微光星を殆ど消してしまうので、使う機会は無さそうです。
LEEのソフトフィルターは安くなくて、5枚セットだと15000円ぐらい、1枚単品だと3500〜4000円ぐらいします(2021年1月時点のアマゾン価格)。1枚当たりの値段では5枚セットがお得、、、という事になりますが、今回のテスト結果からすれば、3番1枚あれば問題無いでしょう。もし2枚目を買うのであれば4番ですね。
2021年1月22日
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