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イズモコバイモは島根県にしか自生しない絶滅危惧種の花で、その自生地が島根県邑智郡川本町谷戸(たんど)にあります。満開のタイミングは3月下旬で、2018年が3月22日、2019年が3月19日、2020年は記録的暖冬の影響で3月9日でした。通常は訪問後にギャラリーを作るのですが、このギャラリーは今年の予告も兼ねて、昨年までに撮影した写真でイズモコバイモを紹介したいと思います。
自生地の前にある案内板です。自生地の場所はここです(Google Map)。花が咲き出す3月1日頃からイズモコバイモ祭りが開催されて、自生地前では売店が出て、ボランティアの人が案内をしてくれたりもします。2020年はコロナの影響で祭りは中止になりましたが、花の観賞は可能で、ボランティアの人も出ておられました。2021年は3月上旬からイズモコバイモ祭りを開催する予定になっていますが(2月1日現在の情報)、今後のコロナの感染状況によっては中止になるかも知れません。その場合でも花の観賞は可能だと思います。
イズモコバイモは花丈10〜15cmほどの小さな花で、しかも下に俯いて咲くので、綺麗に撮ろうと思うとカメラを殆ど地面の高さに添える必要があります。花はこの写真の様に雑然とした所に咲いているので、他の人の写真は背景が整理されていないゴチャゴチャしたものが殆どです。
これは決して私の撮影状況ではありません(^-^;。この写真を撮るために手に持っていたEOS 6Dを目の前に置いた物。カメラとの対比でイズモコバイモの小ささが分かると思います。三脚はベルボンのUltra MAX iMini(現行モデルはUltra 353 mini)ですが、このレベルの三脚でも普通に地面に置くと、花を上からしか狙えず、背景整理が出来ません。
一つ上の写真は2018年の物ですが、Ultra MAX iMiniでは大きすぎたと反省して、以後はもっと小さなマンフロットのテーブルポットを使っています。背景整理するためには花よりも低い所から狙う必要がありますが、花丈10cmの花よりも低いところから、、、?? それを可能にするコツは斜面に咲く花を斜面の下から狙うこと。この写真は撮影時のイメージで、斜面に沿って三脚を置いて、カメラは水平に、、、。三脚はあくまで手ぶれと構図ブレを軽減する為の物で、手を添えたまま撮影しています。手を離せばコケる状況が殆どです。更に低いアングルが欲しい時は三脚を外し地面に直置きします。
地面に頭を付けるような撮影姿勢は非常に苦しく、酸欠になります。バリアングル液晶の付いたカメラだと楽ですね、、持っていないけど。
ここからギャラリーです。写真は全て2018年に撮影した物。2019年以降の写真は次回以降の更新でお見せします。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/1600s, ISO 100
花に対してほぼ水平に構えて、咲いている場所の雰囲気を取り込んだ写真です。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/80s, ISO 100
これも意図的に花が咲いている状況を取り込んだ写真。花と下の葉が会話しているかのような雰囲気を狙いました。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/500s, ISO 200
斜面の上から下に咲く花を捉えました。白い背景は太陽に照らされた道路で、花に露出を合わせれば真っ白に飛びました。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/400s, ISO 200
斜面にへばりつくように撮影して、背後に木漏れ日を入れて爽やかな雰囲気にしました。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/640s, ISO 100
森の暗い部分を背景に持ってきて、木漏れ日のスポットライトを浴びた花をドラマティックに浮かび上がらせました。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/100s, ISO 100、二重露出
一つ上の写真と同じ花です。二重露出で黒には色を重ねることが出来るので、その場にあった緑色でボケを重ねて、全く違う世界を描きました。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/160s, ISO 100、二重露出
これも二重露出。淡いボケを重ねることで、アンニュイな雰囲気に。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/250s, ISO 100
背景が何だったかは忘れましたが、黒と白の背景を得て、ドラマティックな構図で。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/25s, ISO 100、二重露出
2018年で一番映えた写真。グリーンの鮮やかな世界に咲くイズモコバイモ一輪。
2021年2月1日
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