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節分草に今年も逢ってきました。節分草自生地のある広島県庄原市総領町には、2002年に初訪問して以来20年以上ほぼ欠かさずに通っています。毎年のように同じ場所に通うとマンネリ化しがちなので、今年は通常のマクロレンズに加えて、Carl Zeiss Planar 85mm F1.4 MMJ と LENSBABY Velvet 85mm F1.8を持って行き、描写の違いを楽しみました。撮影日は2024年2月27日です。
SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM
先ずは節分草撮影での私の定番レンズ、シグマ150mm F2.8マクロによる写真です。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/500s, ISO 200
節分草は雑然とした場所に咲くので、その雑然さを残しながら、雑然さを感じさせない構図で撮りました。自生地に掲げられている「セツブン草」のピンクの幟を背景に入れると、華が加わるので、結構多用しています。
EOS 6D, SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM, f/2.8, 1/500s, ISO 200
同じ花をアップで、シンプルに可愛らしく撮りました。
Carl Zeiss Planar 85mm F/1.4 MMJ + AC Close Up No.3
今回最大のチャレンジだった、ツァイス・プラナー85mm F1.4とケンコーACクローズアップレンズの組み合わせ。フィルム時代に何度か使った事があるのですが、収差が大きくボケボケになりすぎて良い印象はありませんでした。今回はデジタルなので、撮影結果を見ながらピント、絞りを調整して、それなりの結果が得られました。
EOS 6D, Carl Zeiss Planar 85mm F/1.4 MMJ, F/2.0, 1/800s, ISO 100, AC Close Up No.3
F2.0の大きなボケと、クローズアップレンズによるベールを薄く被せたようなソフト効果が加わって、ふんわりとした雰囲気で撮れました。球面収差が大きく、薄氷の被写界深度でのピント合わせは苦行です。
EOS 6D, Carl Zeiss Planar 85mm F/1.4 MMJ, F/2.0, 1/1250s, ISO 100, AC Close Up No.3
レンズを限りなく低く構えて、林の上の木漏れ日と一緒に。お気に入りのカットです。
EOS 6D, Carl Zeiss Planar 85mm F/1.4 MMJ, F/2.8, 1/640s, ISO 100, AC Close Up No.3
これも柔らかくも不思議な雰囲気の写真になりました。通常のマクロレンズでは出来ない描写ですね。
Carl Zeiss Planar 85mm F/1.4 MMJ + Extension Tube EF12
ここからはツァイス・プラナー85mm F1.4と中間リング(Extension Tube EF12)の組み合わせ。クローズアップレンズよりも中間リングの方が画質低下が少ないというのが定説で、その通りの描写になりました。花撮影ではクローズアップレンズのソフト効果が魅力的な時もありますので、一長一短でしょうか。
EOS 6D, Carl Zeiss Planar 85mm F/1.4 MMJ, F/2.0, 1/1250s, ISO 100, Extension Tube EF12
節分草の群生を、F2.0の大きなボケでシンプルに。これもF2.8のマクロレンズでは出来ない描写。
EOS 6D, Carl Zeiss Planar 85mm F/1.4 MMJ, F/2.0, 1/1250s, ISO 100, Extension Tube EF12
6輪の節分草が仲良く並んでいました。
EOS 6D, Carl Zeiss Planar 85mm F/1.4 MMJ, F/2.0, 1/1250s, ISO 100, Extension Tube EF12
こちらは4輪の節分草たち。プラナー85mmは近接撮影を考慮していないレンズなので、背後の葉っぱのボケがスリリングですが、これはこれで面白いかと。
LENSBABY Velvet 85mm F/1.8
EOS 6D, LENSBABY Velvet 85mm F/1.8, F/2.5, 1/1000s, ISO 100
レンズベビーベルベット85は、球面収差と像面湾曲が極端に大きなレンズなので、F2.5でもこれだけ惚けてくれます。F2.5よりも開けると、もっと惚ける代わりにピントの芯も無くなりますので、いつもF2.5で撮影しています。
Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL
最後は私のメインレンズのマクロアポランター125mm F2.5。プラナー85やレンズベビーベルベット85を使った後だと、ピントがちゃんと合い、惚けるところは綺麗に惚けるという、当たり前のことを高精度にやってくれるので、撮影がとても楽に感じました。画像もクリアで、目から鱗が取れたよう(笑)
EOS 6D, Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL, f/2.5, 1/250s, ISO 100
先ずは1輪を大きく。破綻のない描写です。
EOS 6D, Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL, f/2.5, 1/800s, ISO 100
暗い林を背景に、シックにシンプルに仕上げてみました。
EOS 6D, Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL, f/2.5, 1/250s, ISO 100, 二重露出
二重露出で柔らかな雰囲気にも出来ます。
EOS 6D, Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL, f/2.5, 1/400s, ISO 100, 二重露出
ちょっと不思議な雰囲気に。これも二重露出のマジック。
EOS 6D, Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL, f/2.5, 1/640s, ISO 100
虫の目線並に低い位置から節分草を捉えました。背後は空です。
EOS 6D, Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL, f/2.5, 1/640s, ISO 100
もう1枚、虫の目線から空を背景に咲く節分草。
EOS 6D, Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL, f/2.5, 1/400s, ISO 100, 二重露出
仲良く咲いていた3輪の節分草を、ファンタジックな雰囲気で。
EOS 6D, Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F/2.5SL, f/2.5, 1/500s, ISO 100, 二重露出
最後は太陽の光を浴びて、嬉々として咲いていた八重咲きの節分草を、ハイキーに可愛らしく。
2024年3月13日
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