広島市森林公園の昆虫館にはパピヨンドームという蝶の大温室があり、そこには木の葉蝶、オオゴマダラ蝶など大きくて美しい蝶が放し飼いになっています。蝶の写真を撮る上でこれほど恵まれた場所はありません。しかし、ここで撮影しているととても残念に思うことが有ります。それは子供たちが蝶を捕まえて遊ぶ事です。大型の蝶は動きが遅く、子供にでも簡単に捕まえられます。しかし捕まえられた蝶は羽をボロボロにされて、飛べなくなってその日の内に死んでゆきます。普段紋白蝶や紅シジミぐらいしか見たことのない子供たちが、その数倍もあるオオゴマダラをみて喜ぶのは分りますが、貴重な南国の蝶を捕まえてはいけないと、側にいる親なら注意して欲しい物です。ところが最近の若い親達はバカどもが多く、親が率先して蝶を捕まえて子供に見せたりしています。しまいには子供と蝶の捕まえごっこをする始末。
私が蝶を撮影に行くのは休日ですが、休日ともなると人出も多く、悪ガキ、バカ親の人数も多くなり、開園後数時間も経つと撮影可能な場所にいる蝶たちの殆ど全てがボロボロにされてしまいます。これでは撮影になりません。単に蝶の羽がボロボロで撮影に耐えないだけではなく、絶え間なく来る悪ガキ、バカ親を見ていると腹が立つからです。
だから私は、蝶の撮影の時には朝一番、開園と同時にパピヨンドームに入り、午前中で引き上げることにしています。
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