EOSー3用のパワーブースターPBーE2にニッケル水素「パック」を入れると、秒間7コマの動体予測AFによるモータードライブが可能になります。EOSー1Vの場合は更に高速で、ワンショットで秒間10コマになります。しかしその為には一つ16000円もするニッケル水素パックと36000円もする充電器を買わなければなりません。合計で52000円!店頭値引きを入れたとしても4万円以上の出費です。
ところでニッケル水素といえば、単三型電池も市販されており、PBーE2に必要な8本を買ったとしても、電池が4000円弱、充電器が3000円強の合計7000円位で入手できます。それでは単三型ニッケル水素電池を8本、単三電池マガジンに納めれば秒間7コマが可能になるでしょうか?そんな事は無いでしょう。カメラにしてみればニッケル水素電池は電圧的にはニッカド電池と変わらないのですから、何らかのメカニカルな情報が無ければニッケル水素電池とは判断しないはず。そこでPBーE2のバッテリー室の内部を調べてみると...ありました!電池室の一番奥にスイッチが。一方、バッテリーマガジンの方には丁度その位置に、スイッチを押さないように穴が明いていました。恐らくニッケル水素パックにはこの穴が無く、装填するとスイッチを押し込むようになっているのでしょう。
だんだん期待は膨らみます。単三型ニッケル水素電池をバッテリーマガジンに納めて、電池室奥のスイッチを押せるように穴をふさげば秒間7コマが実現か??
さて、ニッケル水素電池を買いに行こうかと思っていた矢先、EOSー1Vのカタログの店頭配布が始まりました。そしてそこには「電源には、強力12Vを生む10セルのニッケル水素パックNPーE2を採用」との表記が....ガ〜〜〜ン。単三型ニッケル水素電池は一つ1.2Vですから、8本だと9.6Vにしかなりません。一方のニッケル水素パックは10本分の12V仕様となっています。しかもPBーE2には電圧降下で自動的にギアトレンを低速側にシフトする機能も付いています。だから単三型ニッケル水素電池8本では電圧が足りず、秒間7コマ(EOSー1Vの場合は10コマ)が実現しないことになります。
EOS3のカタログにも、発売時に限定配布されたEOS
3 Technical Overviewにもニッケル水素パックの電圧について何等記載がありません。それで多分、EOS3を買って私の様な考えを持った人が他にもいたのでしょう。それが原因で色々なトラブルが有ったかも知れません。それゆえのEOSー1Vのカタログ表記かも知れませんね。
さて、ここで諦めないKEN.....どこかのカメラアクセサリーメーカーさん、PBーE2用の単四型ニッケル水素電池を10本納められるバッテリーマガジンを作ってくれませんか?あ、それと機材を軽くしたいときに使いたい2CR5x2本、もしくはCR123x4本納められるバッテリーマガジンも作ってくれないかな??
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