まず、この話を読む前に、こちらを読みなされ。
ここでこれから話すことは、その続きなのじゃ...
ある日、いつもの写真機商店に行くと、普段置いていない古物の円形前面保護硝子が沢山置いてあった。それでわしゃ、その中から美麗な物を一枚買ったのじゃ。径は72mm....値段は大きめの硬貨一枚分じゃった。もちろん値切った。例によってじゃ、わしゃこの前面保護硝子に合う写真機用映像生成硝子筒を持っていない。だけど買ったのじゃ。それは八重桜の美しい季節の事じゃった。
72mmの前面保護硝子に合う写真機用映像生成硝子筒といえば、まず思い浮かぶのが観音
EF180mm F3.5L Macroじゃな。だがこれはチト高い...が、ボケで生きているわしゃこれが欲しい...が金は余り無い。次に思い浮かぶのが志熊のAF
APO 180mm F3.5 EX Macro HSMじゃな。これは千年紀の1月下旬に発売になったばかりで、まだ古物など期待薄じゃな。新品はもちろん高い...いや観音に比べれば高くはないのじゃが、観音の古物の値段と大差無いので、いまいちじゃな。格安の古物でもあれば別じゃが。あと思い浮かぶのは志熊の旧型となったAF28-70mm
F2.8じゃな。これは古物があれば安い。2万円以下も夢ではない...のじゃが、わしゃ娘用と併せて既にこの焦点距離の変動焦点を3本、単焦点も3本持っているので、F2.8という明るさは魅力じゃが、切羽詰まって欲しくは無い。
と言うわけで、観音のEF180mm F3.5L Macroを何とか入手しようと思い、貯金をしようかと思っていたのじゃ....が、その間に志熊の28mm
F1.8を買ってしまったりして、お金が足りなくなってしもうた。
そろそろ梅雨の前触れの感じられる、薔薇の季節の頃じゃった。わしゃ娘と一緒に「相互網」なるものを楽しみながら「North
Village」というハイカラな古物商の家頁を閲覧したのじゃ。最初はめぼしい物は無かった。が、再描画なる釦を押したら、新しい物件が出てきてな、そこに有ったのじゃ志熊の180mmが...発売したてなのに古物なのじゃ。一応美品との注釈があった。値段は...500弗を下回っていた。しかし付属品明細には「前後蓋」としか書いていない。本来、豪華収納容器と日除けがつくはずなのじゃが、どうやらそれらを紛失した物件のようじゃった。それでも値段が500弗以下じゃ。普通なら古物でも650弗以上するはずじゃし、古物になることがまだ珍しい。発売されて4ケ月なのじゃから。ま、値段が値段だから、付属品は無くても良いか、豪華収納容器は実際には使わないし、日除けは買ってもそんなに高い物じゃない。で、わしゃ個人的電算機の画面から予約をしたのじゃ。
数日後、予約したモノがいつもの写真機商店に届いた。で、モノを確認してビックリした。いつもの店員が「金融新品並みですよ」というぐらい美麗じゃった。外箱、豪華収納容器、日除け、説明書き、値札、それから修理承り場所一覧などが揃っていたのじゃ。ただ保証書は無かった。本体は硝子、外装は美麗で、傷のつきやすい日除けにも殆ど傷が無い。
いつもの店員とは、いつもの様に値切り交渉...結果的に450弗ぐらいの値段で買ってしもうた。但し国家が無理やり徴収する税は別じゃ。まあ、新品の定価から見れば六割四分も安いし、観音の180mmの古物と比べても、四割ぐらいの価格じゃから、文句は無い。
あ、値段じゃが、亜米利加弗は概ね百二円ぐらいと思って下され。払った金銭は亜米利加弗ではなく大和の国のお金じゃ。
発売したての新品同然の物件が、型落ち古物の様な値段で買えてしまった。これもみな古物美麗格安前面保護硝子様の御利益に違いない。皆も、もし欲しい写真機用映像生成硝子筒があるなら、先に古物美麗格安前面保護硝子様をお迎えするのじゃ。そうすれば極めて良質な写真機用映像生成硝子筒が其方の元にやってくるじゃろう。
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