4月下旬の日曜日、広島県世羅郡甲山町(現在は「広島県世羅郡世羅町甲山」に変わっています)にある旭鷹農園にチューリップの撮影に行きました。
広島市内から世羅に行くには、まず山陽自動車道で西条また河内インターまでゆき(注;私は貧乏性なので志和インターで下りて2号線バイパスを走ります。もと東広島住人なので裏道に詳しいのです)、国道432号線に沿って河内駅前で白竜湖方面に左折して、そのまま走り続けると世羅町内に辿り着けます。しかし3月24日の芸予地震によって432号線が河内駅〜白竜湖間で落石通行止めとなっていて、少し遠回りをさせられました。自宅を出たのが10時ごろだったので、白竜湖に着いたのは11時過ぎ。湖の上に沢山の鯉幟がかけてあったので、それを撮影していると昼近くとなりました。白竜湖には道の駅「よがんす白竜」があります。道の駅としては多分一番小さな規模の、建物一つだけのアットホームな施設です。そこで昼食にロースカツ定食を食べましたが、これが美味でした。材料を近隣のこだわり野菜や肉を使っているので、ご飯はもちろん付け合わせの野菜の煮物がとても美味しかったです。ウェイトレスの方のサービスは決して手慣れたものではなく、ぎこちなさを感じましたが、真心こもったもので好感を持ちました(若くもなく美人でなくとも、真心のこもった女性には好意を抱くKENなのです〜(笑))。
旭鷹農園へは世羅町中心街に入り国道184号線との交差点を左折し184号を三次方面に走ります。しばらくして世羅広域農道との立体交差を過ぎすぐに右折し、山の中の舗装道を4kmほど走ると到着です。1時すぎに着いてみると凄い人出。大きな駐車場は満員で駐車するのにしばらく待たされました。そんな混雑した駐車場で車から降りると目の前の車から怪訝なクラクション。別に私は通行の邪魔などしていないので無視すると繰り返し鳴らされました。「なんじゃ!」と思ってみると、クラクションを鳴らした車の中には「M」の姿が...広島市内から100kmも離れた場所でどうして巡り合うのか...
それはさておき、人出をかき分けて農園の中に入り、花撮影にとりかかりました。カメラを出す前に取り敢えず農園内を軽く一回りして状況確認。それでとてもがっかりしたのが花の状態です。咲き具合が悪いのではありません。品種的にとても背の低い花ばかりで、しかもそれを畑の様に畦を作り、密度もまばらに植えてあるのです。畦と畦の間隔は広くなく、私の三脚をローアングルポジションでセットすることが出来ません(脚が花を踏ん付けてしまいます)。また高さ的にもローアングルでも高すぎて、結局三脚を使うことが出来ませんでした。結果的に手持ちで極限まで屈むというとても苦しい姿勢での撮影となりました。
花の密度が低く、かつ奥行きが狭いので、なかなか背景整理が出来ません。最初の内はタムロン90mmマクロで撮影していましたが、背景のボケが小さく画面が散漫になってしまうので、途中からシグマ180mmマクロに付け換えて撮影しました。カメラにアングルファインダーを付けて極限まで身を屈め、その姿勢で被写界深度の極めて浅い望遠マクロのピント合わせをし、ぶれないように呼吸を止めて撮影するのはとても疲れます。
この様な状況で36枚撮りフィルム1本半を消費しましたが、現像が上がってみると見ごたえのある写真は殆ど有りませんでした。良い写真にはテクニックも有るのでしょうが、やはり良い状況に巡り会うことが第一という気がします。
結論として、旭鷹農園のチューリップは花撮影カメラマンに相応しい素材とは言えないですね。これに引きかえ庄原にある備北丘陵公園のチューリップは背の高い物、低い物が花壇のように立体的に植えられており、素晴らしい情景をファインダーの中に作り上げてくれます。三脚をセットする通路スペースもあるので、はるかにこちらの方が傑作を作れそうな気がします。
さて、明日は備北丘陵公園に行こう!
旭鷹農園
広島県世羅郡甲山町大字別迫
電話 08472-4-0014
開園時期;4月下旬〜5月中旬
開演時間;9時〜17時
入園料金;大人500円、子供300円、駐車場無料
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芸予地震で落石通行止めになった国道432号線
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道の駅「よがんす白竜」全景。小さな売店と小さなレストランがある。この右側にはトイレと屋外休憩所があるのみ。 |
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旭鷹農園内から、入口の風車を望む。ご覧のようにすごい人出!シーズン中に訪れるなら午前中が吉。農園にはトイレ、売店などの施設が一応完備されているので、困ることは少ない。 |
チューリップの状況。地面に這うかのような背の低い品種ばかりで、畑のように狭く長く植えられている。広角デジカメで撮っているので広く見える畦と畦の間隔は、実はマンフロットの脚がつっかえるほど狭い。これでは撮影がとてもやりにくい。 |
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