ポートレート写真、いいですよね!魅力的な女性を美しく撮影する。写真が発明される以前の絵画だけの時代から、美しい女性は存在そのものが人類最高の芸術とも言われています(誰が言ったのかは知りません(^_^;)。その最高の被写体に挑戦し、芸術作品を創り出す...なんと素晴らしい行為でしょう。それに男なら、撮影中にモデルのような(ってモデルぢゃ!)美しい女性と仲よくなれるかも知れない、という期待も膨らみます(*^-^*)。だから男なら一度はポートレートを...と思うのは自然だし、実践されている方も多いでしょう。
でも、私はポートレートに恐らく手を染めないでしょう。何故か?
最大の理由は「良い写真は被写体に惚れないと撮れない」という経験則にあります。花や虫、風景などの写真を撮っているときに、その被写体の美しさに惚れ込むと、撮影中にドキドキして時間も忘れて熱中します。その様な気分で撮った写真は、露出とピントを間違えていない限り、自分にとってお気に入りの写真になることが殆どですね。だから被写体探しをする時には、自分が惚れ込めるようなものを探すようにしています。
ちなみに花なら一番惚れているのはチューリップです。特に花の付け根の、茎から花に続くワイングラスの様なデリケートな曲線と、そこに繰り広げられる(茎の)淡い緑、(花の付け根の)白、そして花の色(たとえば赤)のハーモニーがたまらなく好きです。虫ならベニシジミかな?あのつぶらで大きな瞳と、オレンジ、黒、白の鮮やかなコントラストの羽、縞々模様の均整のとれた触覚。ほんとベニシジミは美人だと思います。綺麗な花に留まったベニシジミを見つけると、平気でフィルム1本ぐらい連写してしまうのは、このKENです(そのわりには良い作品が撮れていませんが(^^;)
それでポートレートですが、女性を撮るとなると、根が単純だからでしょうか、その女性に惚れ込まないと気が済まない様な気がします。あるいは撮影していてノッてくると、いつの間にかその女性に惚れ込んでいるかも知れない(^^; と思うのです。いずれの場合も私にとっては大問題です...
第一の問題、それは私が愛妻家であるという事です(笑うな〜ぁ(^^;)。何より家庭を大切にしていますので、女房の機嫌を損ねるような事は普段から避けています。女房に限りませんが、女性は結構ヤキモチ焼きでしょうから、若くて綺麗な女性の写真を撮って喜んでいると間違いなく怒られそうです。そうなると家計からカメラの予算が出ないかも知れず、KENにとっては死活問題です(笑)。いわんや、女房以外の女性に惚れ込むなど(あり得るだけに)避けなければならないのですよ!(笑)
仮に第一の問題を忘れたとして(^。^)
(こら〜、忘れるな! という女房の声が聞こえる...(^_^;)
第二の問題はKENが惚れるようなモデルがいない、ということです。ポートレートのモデルといえば、ほぼ決まって若くて、現代的で、美しいボディラインを備え、若い男の子が喜ぶようなファッションセンスをお持ちです。しかしKENの女性の好みというのはこれらとは正反対!若い女性である必要はありません。現代的と言うよりは古風で、ボディラインを強調するよりも、素肌を殆ど見せないような慎ましさと淑やかさが欲しくて、美しい黒髪をたたえた一昔前のお嬢様タイプでしょうか。何度かモデル事務所の女性カタログを見たことが有りますが、その様なモデルさんって全くいませんね。多分需要が無いからでしょう。この事は同時に、仮に私がその様なモデルを見つけて撮影したとしても、恐らくは第三者には評価されず、純然たる自己満足になってしまう事を意味していると思っています。この様な女性ってモデル事務所よりも、ふと振り向くと隣にいるような気もしています。
話は脱線しますが、最近の日本女性って美しい黒髪を持った人が殆どいなくなりましたね。みんな栗毛か茶に染めている。あるいは染めていないにしても色が淡くなっています。最近アメリカに出張して、全世界から人が集まる会議に出席しました。そこに来たフィリピンの女性は美しく輝く、深い漆黒の髪の毛を持たれていて、見とれてしまいました。心の中で思わず「う〜ん、これだよなぁ、私が欲しい黒髪は...」とぶつやいた...(笑)
そうそう、第三の問題もあります。これが実は一番大きな問題かもしれませんが、お小遣いが少ないので、モデル料とフィルム代が賄えそうにないですね。ポートレートの時のフィルム使用量って半端じゃないですもんね。(余談ですが、この夏のボーナスが会社の業績不振を反映して、昨年から20〜30%も減らされました。これで当面カメラは買えないかも知れない....(涙))
(注:念の為に「レンズが買えない」とは言っていません(笑))
以上のような理由から、恐らくKENはポートレートには手を出しません。しかし...
何らかの機会で、たまたま同席した女性の記念写真でも撮る様な事があって、その女性がKENの好みだったら撮影に燃えるかも知れません。全身全霊を注ぎ込んだ記念写真、それこそがKENのポートレート真剣勝負の時かも....突然頼まれる記念写真でレフ板も無いでしょうから、それを補うテクニックを今から考えておこうかな...
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