広島付近のあじさいの名所と言えば、山口県防府市にある阿弥陀寺が筆頭でしょう。ここは量的にも質的にも本当に見事なあじさいを見ることが出来る場所です。しかし、花が素晴らしければ素晴らしいほどに、訪れる人も級数的に増えて行くのが名所の宿命...。花見客に迷惑にならないように、花見客が画面に入らないように撮影しようと思えば、結果的に撮影できる場所もアングルも限られてしまいます。阿弥陀寺には3回ほど行ったことがありますが、日曜日ともなれば落ち着いて撮影することはちょっと無理...
という事で、2003年のあじさい撮影は、これまで一度も訪れたことのない場所にしました。前日の夜にインターネットで探して...行き先を広島県世羅郡世羅町にある康徳寺(こうとくじ)と決めました。
当日の朝、久しぶりの撮影だった為か、朝四時に起きる予定が...一旦布団からは朝四時に出た物の、そのままソファーに座ったら1時間ほど眠ってしまい(ーー;)、出発したのは朝の5時。早朝の光の中で撮影したかったので、いつもは使わない高速道路を飛ばして世羅を目指します。そして7時少し前に康徳寺に着くと誰もいませんでした。う〜ん、これは落ち着いて撮影できそう...
インターネット上での情報では、康徳寺には50種類、3000株のあじさいが咲き誇る事になっていましたが、実際にはその数分の一という印象で、花がそれほど多いという印象を持ちませんでした。理由のひとつは株の一つ一つが大きくはなく、一株当たりの花の量が少ないこと。もうひとつは訪れた日が満開にはやや早かったようで、花がさほどありませんでした。それらを差し引いても、やっぱり3000株というのはちょっと誇大広告かも....。但し花の種類は豊富で、様々な色の手まり系のあじさい、ガクアジサイ、カシワバアジサイなどがありました。
敷地はさほど広くはないお寺です。お寺の外側の敷地にはあじさいが両側に植えられた小道が多少ありますが、境内に入るとあじさいは数えるほどしかありません。雪舟庭ともいわれる境内の庭は、とても見事な景観を持っていますが、あじさいはそこにありません。あじさいの撮影は境内の中よりも、周りの小道が中心になります。また小道の周りの景色はあまり絵にならず、花の量も多くはない為もあり、マクロ中心の撮影になると思います。
康徳寺はまだ地元の人にしか知られていない様で、日曜の朝だと言うのに訪れる人も疎らで、落ち着いて撮影が出来ました。朝7時前から11時ごろまで居ましたが、見かけたカメラマンは全部で5組ほどです。
駐車場は二箇所用意され、全部で40台ぐらいは停められそうです。私が訪れたときには多くても4台ぐらいしかクルマが居ませんでしたが、6月の第4日曜日にはあじさいの花供養が行われるとのことなので、この日は駐車場も一杯になるかも知れません。
康徳寺までの道程ですが、幸い康徳寺のホームページがあり、そちらに詳しい地図なども掲載されていますので、そちらを参照下さい。あじさいのシーズンには、あじさいのギャラリーもあります。
康徳寺のホームページ
康徳寺までの地図のページ(康徳寺のホームページの1ページ)
あじさいの絶景はちょっと無理ですが、マクロレンズを片手に、様々なあじさいとじっくり取り組むには良い撮影場所だと思います。私が訪れた日、世羅からさほど遠くない三景園(広島空港脇の広島中央森林公園にある庭園)や、防府の阿弥陀寺は人出が凄くて撮影にならなかった、とカメラショップで耳にしました。そんな日に殆ど他の人に会うことも無く、静かに撮影に専念出来たのですから....
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康徳寺。駐車場はこの写真を撮っている立ち位置の左右に用意されています。境内への入口は右手からになっており、あじさいのシーズンは順路が指定されていて、左側(境内からの出口)への進入は禁止されています。 |
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境内入り口の山門。もちろんあじさいが迎えてくれます。 |
こちらは境内からの出口の道の脇のあじさい。上の写真の突き当たりの石積みの壁の位置から左手を見た所です。道の左右にあじさいが咲いています。 |
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境内の中にも多少のあじさいはあります。この日はまだ満開には早かったので、花の数が少ないですが.. |
境内は雪舟庭と呼ばれる、池のある美しい庭になっています。 |
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あじさいと遠景を組み合わせた写真が難しい場所です。この場所で絵になるのは、多分このアングルぐらいでしょうか.... |
KENの2003年/2004年のあじさいギャラリーはこちら
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