ＫＥＮのつぶやき

Canon TC-80N3の使い方

ＫＥＮのつぶやき vol. 332 (2010.10.31)
(2012.8.19注釈加筆)

普通に買えば取扱説明書がついてくる、キヤノンのタイマーリモートコントローラーTC-80N3の操作方法です。

普通のユーザーであれば誰でも知っている事を何故つぶやきで取り上げたかと言うと、たまたま汚いけど安かった中古品を見つけて購入したのは良かったのですが、ネットを検索しても日本語の説明書が入手出来ず、サービスセンターでも販売していないようで（頼めばコピーを貰えるようですが）、私同様に中古で入手して使い方が分からず困っている人が少なからず居られたからです。この機材は操作方法を知らない人が直感的に使えるものでは無いので、動作原理とセッティング方法が分からないと途方に暮れてしまいます。私も入手直後は何を操作しても全く動かず、故障品をつかんだかと勘違いした程でした。

幸い海外には取扱説明書のPDFファイルや、操作説明をしたサイトがあり、それらを参考に使い方を習得しました。

これが全体像です。Cランク格安中古なので、汚いです(^-^;

動作内容ですが、、TC-80N3にはセルフタイマー／最初の動作までの時間（SELF）、インターバルタイマー／露光間隔（INT.）、ロングエクスポージャー／露光時間（LONG)、エクスポージャーカウント／露光回数（FRAMES）の四つのモードがありますが、それぞれが独立して動くのではなく、全てが一つのシーケンス（連続動作）として作動します。例えば、、

セルフタイマー（SELF）：10秒

インターバルタイマー（INT.）：5秒

ロングエクスポージャー（LONG)：30秒

エクスポージャーカウント（FRAMES）：3回

とセットしたとすると、動作は
START/STOPボタン押し→（10秒）→シャッターON（30秒間）→待機（5秒間）→シャッターON（３０秒間）→待機（5秒間）→シャッターON（３０秒間）→全動作終了
となります。セット出来るのは一つの組み合わせだけで、複数の組み合わせを記憶して呼び出すような使い方は出来ません。

それでは、各モードのセッティング方法を説明しましょう。モード切り替えは「MODE」ボタンを押して行います。またセット後の動作はシャッターボタンではなく「START/STOP」ボタンで行います。

セルフタイマーモード（SELF）

START/STOPボタンを押してから最初にシャッターが作動するまでの時間をセットします。数字は左から順に時間、分、秒で、ジョグダイアルを押して「秒」が点滅、回して時間セット、押して次に「分」が点滅、回して時間セット、押して最後に「時間」が点滅、回して時間セット、押してセット完了です。
最大99時間59分59秒までセット出来ます。START/STOPボタンを押して直ぐにシャッターを作動させる為には00:00:00にしておく必要があります。

インターバルタイマーモード（INT.）

複数回のシャッターを作動させる際の時間間隔をセットします。セット方法はセルフタイマーモードと同じです。
シャッターを複数回作動させる為には、基本的に1秒以上（00:00:00以外）にセットする必要があります（注釈参照）。最大99時間59分59秒までセット出来ます。

ロングエクスポージャーモード（LONG）

シャッターボタンを押している時間をセットします。セット方法はセルフタイマーモード／インターバルタイマーモードと同じです。
1秒以上、1秒単位で最大99時間59分59秒までセット出来ます。0秒にセットした時は、他のモードで動作する内容があればTC-80N3その内容に従って動作し、シャッターは一瞬だけシャッターボタンを押したのと同じ動作をします。バルブ以外で用いるのなら有効です（バルブではシャッタースピードがコントロール出来ません）。

エクスポージャーカウントモード（FRAMES）

シャッターを繰り返し動作させる場合の回数をセットします。セット方法はジョグダイアルを押して数字が点滅、回して回数をセット、押してセット完了です。最大99回までセット出来ます。繰り返し動作の為には基本的にインターバルタイマーモードで時間間隔を1秒以上（00:00:00以外）にセットする必要があります（注釈参照）。
99回以上の動作をさせたい場合は、インターバルタイマーモードで時間間隔を1秒以上（00:00:00以外）にセットした上で、エクスポージャーカウントを00にすれば、START/STOPボタンを押してから再度START/STOPボタンを押すまで動作を続けます。

（注釈）ちょっとトリッキーな各モードの組み合わせと繰り返し動作の内容（FRAMESを02以上にセット）

- LONG 00:00:00 LONG 00:00:01以上

INT 00:00:00 シャッターを一瞬押す動作を1秒間隔でセットした回数だけ繰り返す。シャッター長押し動作一回だけで停止。繰り返し動作しません！

INT 00:00:01以上シャッターを一瞬押す動作をセットした間隔でセットした回数だけ繰り返す。シャッター長押し動作をセットした間隔でセットした回数だけ繰り返す。

その他の動作についても説明しましょう。

液晶照明：液晶照明ボタンを押すと液晶が6秒間照明されます。液晶照明がついている間に再度押すと消灯します。

ホールド：液晶照明ボタンを3秒間押し続けるとホールドモードになり、液晶にHOLDの文字が現れて他のボタン操作を受け付けなくなります。解除には液晶照明ボタンを再度3秒以上押し続けます。

リセット：ジョグダイアルを押しながら、液晶照明ボタンとモードボタンを同時に押します。各モードでセットされていた内容が全てゼロに戻ります。

通常のリモートスイッチ機能：通常のシャッターリリースボタンで行います。シャッターロック機能もついています。こちらのボタンではTC-80N3ならではの機能が使えない事に注意して下さい。電池切れでも動作します。インターバルタイマーモードやセルフタイマーモードで待機中でも、このボタンを押せばカメラのシャッターを切ることが出来ます。セットしたモードには影響を与えません。

動作中のキャンセル：START/STOPボタンを押します。

電源OFF：機能がありません。どうしても電池消耗が気になる方は、電池を抜いて下さい

電池交換：ＣＲ２０３２です。電池蓋はボールペンなどでロックを外すことが出来ます。

本格的に使う前に、ちょっと頭の体操を、、、

TC-80N3はカメラ側をコントロールしません。するのはリモートスイッチ端子を通じてカメラ側のシャッターボタンを押すことだけです。だから例えばシャッターを一回だけ30秒動作させると（SELF:0秒、INT.:0秒、LONG:30秒、FRAMES:00）。

バルブモード：シャッターが30秒間開きます。

バルブ以外のモード（例えばAV）で、連写モード：30秒間、シャッターが連写されます。

バルブ以外のモード（例えばAV）で、ワンショットモード：カメラが測光した露出値でシャッターが一回動作してお仕舞いです。

また、シャッターを4回動作させたとすると（SELF:0秒、INT.:1秒、LONG:1秒、FRAMES:04）

ミラーアップON：2コマしか撮影されません。（ミラーアップ→撮影→ミラーアップ→撮影）

ミラーアップOFF：4コマ撮影されます。（撮影→撮影→撮影→撮影）

インターバル撮影で時間間隔が長い場合には、シャッター動作前に TC-80N3側からボディ側にWake-upシグナル（要はシャッター半押しと同じシグナル）が送られて、ボディ及びスピードライト（装着されている場合）をスリープモードから起こして、充電をさせる様です。

私の調べた限りではこれが全ての機能と操作方法ですが、他にも裏技があるかも知れませんね（笑）。

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	セルフタイマーモード（SELF） START/STOPボタンを押してから最初にシャッターが作動するまでの時間をセットします。数字は左から順に時間、分、秒で、ジョグダイアルを押して「秒」が点滅、回して時間セット、押して次に「分」が点滅、回して時間セット、押して最後に「時間」が点滅、回して時間セット、押してセット完了です。最大99時間59分59秒までセット出来ます。START/STOPボタンを押して直ぐにシャッターを作動させる為には00:00:00にしておく必要があります。
	インターバルタイマーモード（INT.）複数回のシャッターを作動させる際の時間間隔をセットします。セット方法はセルフタイマーモードと同じです。シャッターを複数回作動させる為には、基本的に1秒以上（00:00:00以外）にセットする必要があります（注釈参照）。最大99時間59分59秒までセット出来ます。
	ロングエクスポージャーモード（LONG）シャッターボタンを押している時間をセットします。セット方法はセルフタイマーモード／インターバルタイマーモードと同じです。 1秒以上、1秒単位で最大99時間59分59秒までセット出来ます。0秒にセットした時は、他のモードで動作する内容があればTC-80N3その内容に従って動作し、シャッターは一瞬だけシャッターボタンを押したのと同じ動作をします。バルブ以外で用いるのなら有効です（バルブではシャッタースピードがコントロール出来ません）。
	エクスポージャーカウントモード（FRAMES）シャッターを繰り返し動作させる場合の回数をセットします。セット方法はジョグダイアルを押して数字が点滅、回して回数をセット、押してセット完了です。最大99回までセット出来ます。繰り返し動作の為には基本的にインターバルタイマーモードで時間間隔を1秒以上（00:00:00以外）にセットする必要があります（注釈参照）。 99回以上の動作をさせたい場合は、インターバルタイマーモードで時間間隔を1秒以上（00:00:00以外）にセットした上で、エクスポージャーカウントを00にすれば、START/STOPボタンを押してから再度START/STOPボタンを押すまで動作を続けます。

-	LONG 00:00:00	LONG 00:00:01以上
INT 00:00:00	シャッターを一瞬押す動作を1秒間隔でセットした回数だけ繰り返す。	シャッター長押し動作一回だけで停止。繰り返し動作しません！
INT 00:00:01以上	シャッターを一瞬押す動作をセットした間隔でセットした回数だけ繰り返す。	シャッター長押し動作をセットした間隔でセットした回数だけ繰り返す。