撮影機材は沢山持っていますが、近年の撮影で現場に持ち出している機材のみ紹介します。
Canon EOS 6D
メインカメラはEOS 6Dで2018年初頭に購入。EOS 6D Mark II が発売されて型落ちで安くなったEOS 6Dを新品で購入しました。6D Mark II は 6D からの高感度性能改善が殆ど無かったのと、単三電池が使えない、ファンダースクリーンが交換出来ないなど幾つか気になる点があり、初代6Dで十分と判断してチョイス。性能には概ね満足しています。フィルム時代にKENが多用した二重露出が簡単に出来るようになり、ほぼフィルム時代と同じ作品を作れるようになりました。また高感度性能が良いので星景写真にもチャレンジしています。
カメラに取り付けてあるのはベルボンBR-QというL型ブラケット。ベルボンのクイックシューベースと併用して、縦位置への変更が簡単に出来ます、、、が、ブラケットの垂直が少し狂っているので微調整が必要。
Voigtraender MACRO APO Lanthar 125mm F2.5SL
2004年に購入して以来、最も使用頻度の高いレンズで、このレンズを持って出ない事は極めて希。F2.5の明るい開放値がもたらす薄い被写界深度、とろける様なボケ、ピントが合った所のシャープな描写で思い通りの絵が得られます。海外のレンズサイトの評価で、マクロアポランター125mm F2.5SLは世の中に数本しか無い軸上色収差を完璧に補正した「true apochromatic design」と評されています。
酷使が祟ってか、過去二回修理に出しています。一回目は2008年にピントリング部分の鏡筒が緩み、ガタが出たので修理。この際に無限遠を浮かせて貰い(無限遠を通り過ぎてピント合わせが出来る様に調整)、遠方撮影がとてもやりやすくなりました。二回目は2020年で、防湿庫に入れてありましたが最後群レンズに微かなカビが生え、レンズ清掃に。生産終了から既に15年以上が経過していますが、驚いたことにコシナは小さなカビを清掃するのではなく、最後群レンズを新品交換してくれました。その際に内部レンズ清掃、解像度調整、それと私からの依頼の「無限遠を浮かすピントリング調整」をしてくれて、ほぼ新品状態に戻りました。その際の修理費は25000円ほどでしたが、お気に入りの絶版レンズなのでお金に糸目は付けず、、、
TAMRON SP 15-30mm F/2.8 Di VC USD A012
星景撮影がしたくなり2018年6月に購入。マクロアポランターと並んで「買って良かった」と思わせる超高性能レンズ。15mmスタートの超広角レンズでありながら、開放F2.8から画面周辺部の画質が安定し、コマ収差も少なく、星が概ね点像として写ります。周辺減光もこの手のレンズとしては少なく、開放でも星景撮影では気にならず。しかし少し絞り込むと画質は更に改善し、F3.5まで絞り込めれば星景撮影はほぼ完璧になります。
逆光にもかなり強く、太陽を相手にしたり、夜景でスポットライトを相手にしたりしても殆ど破綻の無い画像を恵んでくれます。15-30mmの広いズームレンジ、手ぶれ補正、逆光性能、周辺部まで安定した画質で、被写体を選ばず大活躍。出来上がった写真を見ても、EF24-105mm f/4L IS USM あたりとは格の違いを一目で感じます。
海外のレンズテストサイトでは神レンズと称されるNikkor AF-S 14-24mm f/2.8G EDと互角以上の性能と評価されています。これで新品8万円程度は格安!
星景撮影時にLEEのソフトフィルターを使える様にマウント側を改造。しかし、この改造を真似されると多分カメラを壊すので、あえて公開しません。私も改造時に買ったばかりの6Dをオシャカにしそうになりました。
Canon EF24-105mm f/4L IS USM
6Dと同時に購入した標準ズームレンズ。このレンズも6D Mark IIに合わせてMark IIが出ていたけど、信頼する海外のレンズテストサイトで性能改善が殆ど無いという評価を見て、半額で買える初代をチョイス。標準ズームの中では逆光性能がまずまずで、日の出撮影にも使えています。手ぶれ補正もあり、お散歩レンズとしても大活躍。
欠点は画面周辺部の画質が良くない事で、F8〜F11まで絞り込まないと安定した画質が得られません。前述のレンズサイトに依ればこの傾向は多かれ少なかれ全ての標準ズームに共通します。その中でもこのレンズの性能は弱い方。故にこのレンズはF8〜F11専用になっています。
TAMRON SP 28-75mmF/2.8 XR Di A09
2010年に購入。コンパクトで安価でF2.8通しのズームとして一世を風靡したレンズで、私も安価、コンパクト、F2.8に惹かれて購入。現在稼働している機材のみ厳選したこのリストに名を連ねるのは、周辺光量、周辺画質が僅かにEF24-105mm f/4L IS USMよりも良いから。EF24-105mmの所でも述べたように、標準ズームの周辺画質はどのレンズも余り褒められた物では無く、このレンズも例外ではありませんが、EF24-105 対 Tamron28-75で比較すると、同程度の画質を得るのにタムロンの方が1〜1.5段開けられます。つまりEF24-105がF8からやっとまともになる周辺画質が、Tamron28-75ならF5.6で使い物になるという具合。
EF24-105の方がズームレンジが広く、手ぶれ補正もあるのでメインで使っていますが、光量が限られる日の出前のマジックアワー撮影をする時とかに、Tamron28-75を持ち出します。出来上がった写真を見るとEF24-105とは違った素直さがあって、ホッとします。
SIGMA APO100-300mm F4 EX DG HSM
2011年に購入。望遠ズームは銘玉Canon EF70-200mm F2.8L USMも持っていますが、逆光に悲しくなるほど弱いので最近は出番無し。代わりに逆光に強く、画質も良いこのレンズが主役に。300mmまでのズームレンジを活かして日の出日没で太陽を大きく写したり、工場夜景など強烈な光を放つ被写体を相手に大きく引き寄せたり、という使い方をしています。ズームレンジが広いので構図作りも容易。
デジタルの場合、フィルターを外すことが肝要、さもないとフィルターと撮像素子の面間反射が起きてゴーストが出ます。
SIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSM
2010年に購入。マクロ撮影は殆どVoigtraender MACRO APO Lanther 125mm F2.5SLでしていますが、超ローアングル撮影が必要な時にこのレンズを持ち出しています。節分草、イズモコバイモ、近所の睡蓮など、地面の高さから撮影する際には全高10cmというマンフロットの超小型三脚を使うのですが、三脚座の無いレンズだと縦位置撮影がほぼ不可能。そこで三脚座があり、明るいマクロレンズという事でSIGMA APO MACRO 150mm F2.8 EX DG HSMの出番になります。150mmという焦点距離は小さな花に使いやすく、ボケ味もかなり良いです。Tamron SP-AF180mm F3.5 Di Macroも持っていますが、開放値が2/3段も違うとボケが小さくなって背景処理が難しく、最近は出番が無くなりました。
その他、希に持ち出すレンズ
・Tamron SP AF90mm F2.8 Di Macro 272E
・Tamron SP AF180mm F3.5 Di LD Macro B01
・Canon EF70-200mm F2.8L USM
・LENSBABY Velvet 85mm f/1.8
・SIGMA AF15mm F2.8EX Diagonal Fisheye
・Carl Zeiss Planar 85mm F1.4 T* MMJ
35mmフィルム撮影は止めましたが、ブローニーフィルムによる617、612パノラマ撮影は細々と続けています。その機材を紹介。
Tomiyama Art Panorama 170 + Nikkor SW120mm F8s
2010年購入。ブローニーフィルムで1;3のフルパノラマ=617(56mm x 170mm)撮影をするためのカメラ。標準で付いてきたのは Nikkor SW90mm F8sですが、苦労して撮影出来る様にした Nikkor SW120mm F8s の方が画角が使いやすく、このレンズしか使っていません。
フィルムも現像代も高くなり、現在は120フィルム1本、4枚撮影で、フィルム+現像代で2500円ほど掛かるようになりました。
Toyo Field 45A
2002年に購入。本来は4x5撮影をするための大判カメラですが、ホースマンの612ホルダーと、アートパノラマの617ホルダーを使って、ブローニーフィルムで612、617パノラマ撮影を楽しんでいます。
617の場合、一つ上のアートパノラマ170で使えるレンズは90mmと120mmですが、トヨフィールドとアートパノラマホルダーの場合には135mmや150mmが使える様になります。612の場合はレンズの制約が無く、手持ちの65mmから400mmまで自由自在、、
トヨフィールド用の大判レンズ
・Fujinon SWD65mm F5.6
・Nikkor SW90mm F4.5
・Fujinon SW125mm F8
・Fujinon W125mm F5.6
・Nikkor W135mm F5.6
・Nikkor W150mm F5.6
・Nikkor W180mm F5.6
・Nikkor M200mm F8s
・Nikkor M300mm F9s
・Fujinon T300mm F8
・Fujinon T400mm F8
2021年1月12日
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