Cherry Blossom 2008 Part 1 (広島市内の桜)

2008年は桜撮影に精力的に出掛けた為に撮影枚数が多く、掲載枚数も増えましたので、二つのパートに分けて掲載します。パート1のこのページはマクロ撮影を中心として、広島市内(比治山公園、幟町教会、高天原)で撮影した桜を31枚掲載しています。



雨の幟町教会

2008年最初の桜撮影は、世界平和記念聖堂・幟町教会の前庭にある枝垂れ桜から始まりました。当日は雨が降っていて、雨桜の好きな私には楽しい撮影でした。
1 先ずは、雨のしずくが着いた枝垂れ桜で優しい画面を作ってみました。 2 露出を控えめにして水滴を際立たせると、リズミカルな雰囲気が出ます。 3 透明ビニール傘越しに、雨らしさを表現しました。
4 濡れた桜は色合いに深みが増して、しっとりとした雰囲気を漂わせます。 5 同じ花房ですが、水滴が大きくなるのを待ち、空の光を入れてより爽やかな感じに仕立てました。 6 蕾と水滴をリズミカルに配置して、、水滴の中に世界平和記念聖堂が写っている所もミソです。



夜明けの光の中で

夜明けの光の中で青く発色するエクタクロームE100VSを用いたマクロ撮影です。この発色が好きで、例年定点観測の様に撮影しています。
7 夜明け前の雰囲気を出すべく、おぼろげな存在として花を描いています。 8 凛々しく咲く花一輪も、この発色の中では孤独さが漂います。 9 元気なカップルですが、紫の色合いの中では哀愁の様な物を感じます。
10 同様に、たおやかさが漂う花の集まり。 11 他の花に見守られ、開花を待つ蕾ひとつ。 12 夜明けの光が射し、桜達の目覚めの時です。



朝陽に包まれて

朝陽と桜を同時に写し込む写真は、決まれば見ごたえのある作品になるので毎年撮影していますが、この写真が撮れる時間はホンのわずかの間だけなので、とても慌ただしく、モデル探しや構図の検討に時間を掛けられませんので、ある程度は運次第の所があります。普通のAEでは露出を間違えるので、基本はスポット測光で花を測光して、マニュアルモードで撮影しています。
13 先ずはストレートに日の出を写し込んだ一枚です。 14 似たような構図でもう一枚。桜の花を爽やかな露出で収める事を心掛けています。 15 花が複数あると、どこにピントを持ってくるか迷いますね。ピントが比較的まとまった一枚。
16 太陽と花を完全に重ねて露出を決めるのは、テクニックを知らないと難しいですね。背後の枝が影となって太陽のボケに表れて面白い絵になりました。 17 太陽高度が少し高くなったので、強烈な光の中に包まれています。 18 木の幹を入れて安定感を狙ってみました。ボケの形にこだわると開放撮影になるので、浅い深度の中でピント位置に迷う構図です。



優しい空間の中に咲く

マクロレンズやクローズアップレンズによるボケで、独特の空間表現を狙った作品達です。プラナー85mm F1.4とクローズアップレンズを使った撮影は二年目ですが、トライ&エラーで狙う描写を少し変えてみました。
19 先ずは通常のマクロレンズである、マクロアポランター125mm F2.5SLの作品です。 20 同じ被写体で、プラナー85mm F1.4+AC Close-up No.3を用いた作品です。昨年は開放のみの撮影でしたが、今年は絞り値ごとのボケ味を研究しまして、F2.5で撮影しています。 21 優しい空間の中に咲く枝垂れ桜の花。これもプラナー85mm F1.4+AC Close-up No.3で、F2.5の撮影です。
22 プラナー85mm F1.4+AC Close-up No.3開放でしか表現出来ない、幻想的な空間に咲く花です。 23 こちらはF2.5撮影で空間表現を通常に近づけてみましたが、それでも個性的ですね。 24 タムロン90mm F2.8マクロと二重露出で作り上げた、もう一つの優しい空間です。



「和」を感じた三枚

桜はもちろん「和」の代表ですが、私の作品はどちらかと言えばメルヘンチックな傾向があり、いわゆる「和」の表現とは言えないかも知れません。そんな私が「和」を強く感じて撮った三枚です。
25 暗い幹を背景に清楚に咲く花達。明と暗の対比にメルヘンとは違う方向性を感じます。 26 25と同じ被写体ですが、絞り込んでボケを廃し、緻密に表現しています。 27 こちらは朝日を逆光に受けてセピアのモノトーンに咲いている花三輪です。



咲き誇る

マクロ撮影ではなく、咲き誇る桜の花々を中景で捉えた作品達です。市内の桜は背景が雑然とした所に咲いている事が多いのですが、出来るだけまとまりのある絵にしてみました。
28 比治山公園の朝の染井吉野です。太陽をど真ん中に入れてアクセントにしてみました。 29 高天原にある小さな枝垂れ桜ですが、超広角で思いきり近づいてボリューム感を出してみました。
30 高天原に咲き誇る染井吉野達に、朝陽が射し込みました。 31 しかし私が惹かれたのは、陽が陰った時の嫋やかな空間に点在する無数の花達でした。