前回つぶやきに出てきた彼岸花群生地の事をご紹介しておきましょう。
場所は広島県双三郡吉舎町辻(現在は「広島県三次市吉舎町辻」に変わっています)です。国道184号から世羅西方面に別れて5分ほど走ると到着します。世羅や世羅西方面からは、吉舎を目指せば到着します。
県道脇の群生地入口の橋の所にはシーズンには赤い幟が立ち、また橋のたもとに群生地を示す看板もあります。クルマは橋の所のちょっと広くなった路側帯に停める事になりますが、全部で5〜6台しか停められません。少し離れた所にもクルマを停められる小さな路側帯が幾つかありますので、そちらに停めると良いでしょう。シーズン中は細い橋(クルマ一台の幅ギリギリです)を渡った左手にも臨時の駐車場が作られていますが、やはり数台しか停められないので無理して進入しない方が良いと思います。
橋を渡り、右手方向に50mほど歩けば群生地です。群生地は目測で幅20〜30m、長さ50〜60mぐらいでしょうか?中央の細い通路を隔てて二つに別れていて、入口側から見て手前側は林になっており、ちょっと薄暗い林の中に彼岸花が密度高く咲きます。その様子は真っ赤な絨毯を敷き詰めたようです。一方、奥側の区画には葉をつけた木が余り無く、明るい草むらという感じになっています。こちらの彼岸花はさほど密生しておらず、一輪一輪の形がよく見える状態です。従って、二つの場所で印象の異なる写真を楽しむことが出来ます。但しこれは2002年の状況であり、年々彼岸花の数が増えているようなので、奥側も数年後には密生地になっているかも知れません。
群生地の奥には休憩所となる東屋と、トイレがあります。また群生地の何カ所かに、彼岸花を守るための募金箱がありますので、皆さん協力しましょう。また休日の午前10時頃から、臨時の売店が開店するようです。私は売店の準備をしている途中で撮影終了しましたので、何を販売するのかを見定めることが出来ませんでした。
人出ですが、シーズンともなると大量のカメラマンと見物人が押し寄せてきます。私が訪問した日曜日は、朝6時過ぎからもう美味しい撮影ポイントは残っていないぐらいの盛況ぶりでした。群生地は東に向かって開けていますので、もし日の出があれば素敵な光線状態に恵まれるのかも知れません。しかし彼岸花の季節は朝霧の季節でもあるので、日の出の斜光線は期待薄かも知れません。私が訪ねた時にも上空に朝霧があり、群生地での日の出はありませんでした(天気予報は晴れで、実際に日中はよく晴れていました)。
撮影レンズは俯瞰的に撮影するなら28mmぐらいから100mmぐらいがあれば事足りると思います。群生地を取り囲むようにカメラマンがいるのと、アングルを求めて数名のカメラマンが手前側の空間に入り込み花を踏み潰したりしていますので、あまり広い画角のレンズは使い道が限られるでしょう。一方で群生地の一部を切り取るのに100mm以上の望遠があっても良いでしょう。マクロ撮影も勿論できます。
この群生地の花の状態はかなり良好ですから、良い作品を沢山撮れると思います。但し、まだ余り有名では無い現状でも十二分過ぎるぐらいのカメラマンが押し寄せてきますので、年々撮影がしにくくなって行くでしょう。吉舎町や世羅町付近には、この群生地以外にも野原に咲いている彼岸花が沢山あります。群生地の様な大量の花のある俯瞰的風景は無理ですが、彼岸花添景的な写真ならば、むしろ周辺を探検された方が面白いと思います。群生地の花は確かに凄いのですが、撮影ポイントが限られますので、皆さん似たような写真しか撮れないと思われますので。
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県道から群生地の入口を見たところです。シーズン中は赤い幟が立っています。白いガードレールのある小さな橋を渡った先が群生地です。ご覧の様に橋のたもとにはクルマが沢山停められています。ここに停められない場合は、この先と手前にも小さな路側帯がありますので、そこにクルマを停めると良いでしょう。 |
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橋を渡った所です。橋を渡って右手(この写真に写っている方向)に進めば群生地があります。この写真を撮っているカメラマンの背中側には数台停められる臨時の駐車場があります。 |
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入口側の群生地で、最も密度高く彼岸花の咲いている部分です。ご覧のように林の下に咲いている状態です。 |
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群生地の一番奥側から、入口側を見た所です。群生地は白い建物からこちら側にあります。この写真の手前左側は、殆ど木も無い、彼岸花が多少は疎らに咲く区画です。密度高く咲く区画は、この写真で林のように見える部分の下にあります。 |
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トイレのある場所から群生地方向を見たところです。左手に白木の東屋が見えます。ここで休憩が可能です。その右手には群生地が広がっています。 |
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