今月の話題
最近のJRって酷いねぇ
トヨフィールドの視度補正レンズ
ルーペに視度マーキング
CDプレーヤー交換〜Triode TRV-CD4SE
CDプレーヤー来ました〜Triode TRV-CD4SE
銀塩の余韻、6x12の悦楽
CDプレーヤー試聴
CDプレーヤー選びの方針変更
新春・筆影山撮影
あけましておめでとうございます。
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今日は日帰りで京都に行ってきました。芸術系の大学に通っている娘の作品が、京都市美術館に展示されたのを見るためです。
行きの列車は広島発9時15分のひかり・レールスター448号。新大阪で6分の待ち合わせでこだま550号に乗り換えて、京都には11時4分に到着する予定でした。当然指定席を取ってありました。
今朝は北九州、山口地方の降雪の為に、朝の新幹線は概ね10分程度の遅れが出ていて、私が乗るひかりも広島には約10分の遅れで到着しました。国鉄時代を含めて今までJRで旅をしたことは数知れずあり、列車の遅れは別に珍しい物ではありません。10分程度の遅れなら何事も無いだろうと思っていましたが、、、、
広島を出ると直ぐに「岡山から四国方面の特急南風5号、および伯備線特急やくも7号にお乗り継ぎの方は、車掌がお近くを通りました際にお知らせ下さい」というアナウンスがありました。そして福山を過ぎて岡山に近づくと、「関係方面に接続を依頼しましたが、特急南風5号と特急やくも7号には接続出来ません。恐れ入りますが後続の特急列車をご利用下さい」とのアナウンスがありました。両特急共に8分の接続なので、たった10分の遅れであれば恐らく6〜7分待てば乗客を問題なく南風とやくもに乗せる事が出来た筈なのに、JRはそれをしませんでした。
こうなるとちょっと不安になるのは、6分で接続するこだま550号に乗れるのだろうか?ということ。しかしこだまの前後を挟むように走るのぞみも10分遅れで走っているので、恐らくは問題ないだろうと思っていました。そして新大阪到着直前、、、なんと乗り継ぎの案内からこだま550号は消えていました。新大阪到着後に急いで乗り換えホームに行くも、こだまは発車した後でした。仕方なく後続ののぞみの自由席に乗車して、京都には20分遅れで到着しました。
私はたまたま京都が目的地だったので、のぞみで遅れ最小限(それでも20分はデカイ)で到着出来ましたが、目的地がのぞみ通過駅だったら、、、こだまは1時間に一本です。
以前の国鉄/JRであれば列車の接続には最大限の考慮が払われていました。列車の運行はもちろん、乗客をきちんと目的地に届ける為にあるからです。しかし最近のJRの目的は列車を定時で運転することにあるようで、そこに乗る(乗る筈の)乗客の事はどうでも良いみたいです。JRも地に墜ちたね〜
写真は美術館を見た後で立ち寄った、平安神宮にある臥龍橋。この石の連なりの様に、ひとつひとつの列車がきちんと繋がって、初めて人は対岸(目的地)に行けるのですが、、、
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2009年1月24日(土) |
トヨフィールドの視度補正レンズ |
トヨフィールド45Aの視度補正レンズを買いに、カメラのキタムラT町店方面へ、、、しかしT町には寄らず、その隣りのショッピングセンターで買ってきました。
???
上の文章を読まれて「?」と思われた方は、結構なカメラ通です(笑)。ビューカメラであるトヨフィールドでは、肉眼で直接ピントグラスを見るのが普通なので、視度補正レンズといえば人間側が掛けるメガネの筈。何故カメラ用の視度補正レンズが必要なんだ?それに、カメラ用の視度補正レンズをカメラ屋ではなくて、何故ショッピングセンターで買うのか?と思われますよね(笑)。
視度補正レンズのお相手は、私が撮影時に使っているトヨ45・ルーペ式フッド FH45L。前回のダイアリーで視度固定式のルーペでは目のピントが合わなくなった話題を取り上げましたが、もう一つの視度固定式のルーペであるルーペ式フッド(フード)でも目のピントが合わなくなりました。そこで試しに普段使っている老眼鏡を掛けてこのフードを覗いたら、ピントグラスがクリアに見えたのです。しかし遠方視力は悪くありませんので、老眼鏡では景色とピントフードを交互に見る場合にメガネの掛け外しが頻繁に必要になってしまいます。それゆえ同じ度数のレンズをフード側に取り付ける事にしました。
左がトヨ45・ルーペ式フッド FH45L。右はメガネ屋さんに作ってもらった、直径50mm、度数+1のレンズ。マルチコート・プラスチックレンズで2000円でした。
このルーペ式フッドのアイカップ部分には、視度補正レンズを取り付けられるように溝が付けられており、その直径が50mmなのです。レンズは凸面を外側(カメラマン側)にしないと、フード側のレンズと干渉して取り付けられませんでした。
視度補正レンズを付けたルーペ式フードをトヨフィールド45Aに取り付けたら、ピントグラスがハッキリと見えるようになりました。画面周辺部の像が少し流れてしまいますが、まあ仕方ないですね。
これでまた快適に大判撮影が出来ます(^o^)/
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2009年1月18日(日) |
ルーペに視度マーキング |
大判カメラのピント合わせにはルーペが必要です。今まで使ってきたルーペは右の写真のオモチャの様な作りのルーペで、中古のトヨフィールドを買った時におまけで付いてきたものです。これが見掛けによらず見え味が良く、視度調節機能も無いのでルーペ側のピント位置も安定し、現場でサクサクと使うにはうってつけでした。
ところが最近になってこのルーペでは目のピントが合わなくなりました。要は私の老眼が進んでピント位置がずれたんです(^^;。そこでこのルーペには引退してもらい、既に所有しているルーペからハクバの7倍に活躍してもらう事にしました(写真左)。こちらには視度調節が付いていますので、真っ暗な撮影現場(ピントグラスも真っ暗です)で迷わずに視度を合わせられるように、恒例の視度マーキングをしました。
また、ルーペ内部での乱反射による見栄え悪化を防ぐために、どちらのルーペにもフード内側まで完全に植毛紙で被っています。植毛紙は無反射シートとか遮光紙とかとも呼ばれる、天体望遠鏡の鏡筒内面の反射を防ぐ為に貼る物で、チョッピリ高価です(50cm角で2000円ぐらい。天体望遠鏡専門店で販売)が、一つ持っておくと写真でも何かと便利です。
ちなみに、視度調節を持つ機器はみな視度マーキングをしています。これによって現場での撮影効率が大幅に改善されています。つぶやき読者なら記憶にあるかと思いますが、左がアングルファインダーCのマーキングで、x1.25とx2.5の倍率それぞれにマーキングをしています。右は高倍率マグニファイヤー代わりに使っているビクセンのマルチモノキュラー(6倍)のマーキングです。
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2009年1月17日(土) |
CDプレーヤー交換〜Triode TRV-CD4SE |
1月11日に購入したCDプレーヤー Triode TRV-CD4SEに、音楽を聴いていない時にノイズが聞こえることが正常かどうか、メールでトライオードに問い合わせしたら、交換するとの事で新品を送付してきました。極めて迅速な対応にちょっと感動、、、
今日の午後に宅配便で届きました。シリアル番号は25番ほど若返りましたが、殆ど同じロットです。今回は発送前にトライオードの方でエージングと試聴チェックをしたとのこと。それでノイズの方ですが、、、大きな変化はありませんでした。電源プラグの極性を逆にしてコンセントに挿すと、低音のブ〜〜ンというノイズがやはり聞こえます。電源プラグを正しく挿せばノイズには殆ど気付きませんが完全なゼロではなく、耳で意図的に探しに行けば見つける事が出来ます。という事で、これがこのCDプレーヤーの正常な状態なのでしょう。
もともと電源プラグの極性を気にするのはこのクラスのオーディオでは当たり前の事で、私も逆接続によるノイズが不具合とは思っていませんし、真空管の機材にトランジスター機並のS/Nを期待してはいけませんが、一方で明確にノイズが聞こえる機器も今回が初めてなので問い合わせをしてみたのでした。現在は電源プラグを正しい極性で挿し、更に電源ケーブルから生えているアース線を金属製の大型ラックに接続することでノイズは聞こえなくなっています。正規のアースではなくラック程度の金属量でノイズが聴感上消えますので、通常のアンプ(金属としての容量が大きい機器)に接続すれば問題無いかも知れません。私の場合は小型のヘッドフォンアンプに繋いでいるので、ノイズに対して弱いのだと思います。
何れにしてもTriode TRV-CD4SEは電源プラグの極性には敏感なので、所有されている方は気にされた方が良いでしょうね。
CDプレーヤーとヘッドフォンアンプは隣同士に置いてありますので、RCAケーブルを短い物に替えました。白い方が15年ぐらい前から使っている、オーディオテクニカのPCOCC + セラミックケーブル(1m)で、赤い方が今回買ったアクロテック 6N-A2050とノイトレックのジャックを組み合わせた50cmのケーブルです。PCOCCとはPure Crystal Ohno Continuous Castingの略で、一言で言えばケーブルに使われている銅線が特殊な製法で単結晶になっていて、電気信号が流れる部分に電子顕微鏡レベルで不正な境界が無いケーブルの事です。一方のアクロテックの6N-A2050は通常の銅線の純度4N(99.99%)に対して6N(99.99997%)の銅を用いたケーブルです。6Nが出たての頃は一万円札が数枚飛んで行くケーブルでしたが、最近は千円札数枚で買う事が出来ます。
音の違いは多少あって、オーディオテクニカの方がスピード感のあるシャキッとした音。一方のアクロテックの6N-A2050は柔らかく繊細で透明感がある、逆に言えば少しメリハリに欠ける音です。、、、、と、このように文字にしてしまうと大きな違いがあるように聞こえて、ケーブルの泥沼に嵌まる人が多いのですが、最近のネット上でも、オーディオショップでも「そこそこにしておきましょう」という風潮になっているようです。確かに接続を変えた前後での音の違いは感じられますが、決定的な大きさではありませんし、端子やジャックをアルコールで清掃して得られる変化量でもあります。にも関わらず、高額なケーブルは1mで30万円以上とか、ちょっと馬鹿げた値段になっています。
私は、、と言えば、機材に付属してくる細い赤白ピンジャックのケーブルでは精神衛生上も宜しくないので、予算を決めておいて(概ね数千円)、その中で適切な太さと作りの良さを感じさせるケーブルを買ってきて繋いでいます。一度繋いでしまえば微妙な音質追求はせずに音楽に没頭し、ケーブルの事は忘れます(笑)。当たり前の事ですが、同じお金を掛けるなら、ケーブルよりも機材の方が変化は大きいです。
最近オーディオの話題が続きましたので、次回から写真の話題に戻りましょう。(と言いつつ、まだネタが見つかっていませんが(^^;)
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2009年1月12日(月) |
CDプレーヤー来ました〜Triode TRV-CD4SE |
1月7日のダイアリーで、ソウルノートかトライオードか迷っていたCDプレーヤーですが、ソウルノート sc 1.0 の鮮烈な印象にも関わらずトライオード TRV-CD4SEを購入しました。決め手は「私は音を聴くのではなく、音楽を聴くから」です。また現有のシステムがピアノ、特にスタインウェイの打鍵の瞬間の音の立ち上がり重視で選んだ結果、どちらかと言えばハイスピードで固い音になっていて、長年ヴァイオリンの音の再現に悩んでいたのでした。それがトラウマとなって今回は弦優先の選択になったとも言えます。
昨日宅配便で届いたTriode TRV-CD4SE。これの置き場所がパソコン部屋に無かったので、この後で大掃除&物の処分&スペース作りになりました。
そして、スタックスのヘッドフォンアンプを接続して、聴き慣れたCDを持ってきて試聴開始、、、
当然ながら最初は固い音がしていましたが、3時間ぐらい連続で聴いていたら音に丸みが出てきて、だいぶ聴きやすい音になってきました。スタックスのイヤスピーカーで聴く限りマイクロCD−M2でも弦の音は結構良い物でしたが、真空管の効果とトライオードの狙いもあって、一段と艶やかな音になっている気がします。ピアノの音もクリアで、隣りにソウルノート sc 1.0を置いて聴き比べるような事をしなければ不満は全くありません。音楽に没頭出来るプレーヤーです。
しかし問題点が二つ。一つはスタックスのイヤスピーカー(SR Lamda Spilit 〜 15年近く使っています)が大音量時にひずむようになっていました。原因は想定出来ていて、ユニット内部にある振動板保護用のスポンジが経年劣化で傷んでおり、振動板が大振幅時にスポンジと干渉するのだと思います。この保護スポンジは振動板の内側(耳側)にもイヤーパッドと一体の形で付いていて、こちらは10年ぐらい前にボロボロになったので取ってしまったのでした。
当初はイヤーパッドの交換だけで当面使えるかと思いましたが(自己交換可能で部品代2,940円)、ユニット内部のスポンジ交換となると修理扱いで11,000円+往復宅配料になりますので、修理するか新しいイヤスピーカーに買い替えるかちょっと悩んでいます。
問題のもうひとつは、CDプレーヤーのグランドにノイズが乗る事。低いブ〜〜ンというかすかな音がCD再生していない時にイヤスピーカーから聞こえて、原因追求したらCDプレーヤーでした。電源プラグの極性を変えると音量が変わり、極性を正しくするとノイズは小さくなりますが、ゼロにはなりません。電源コードのアースかプレーヤー本体を手で触れるとこのノイズは消えました。だからプレーヤー本体に何かノイズが乗っているようです。
このノイズ、スタックス側の電源を切っても聞こえます。スタックスのイヤスピーカーってバランス駆動だから、グランドにノイズが乗って、ホット&コールド側に同様の電位変化が無ければ電源が入っていなくても振動板が駆動されてしまうんでしょう。最初はスタックス側の故障かと思いましたが、電源落としてACアダプターを外してもノイズが聞こえたのでビックリしました。
このノイズは音楽を聴いている時には気付かない類いの物ですが、念の為にトライオードに問い合わせ中です(休日なので返事は少し先になりますね)。
現在は物置に使っていたスチールの棚にプレーヤーを置いただけなので、オーディオマニアの人からすれば「ひどい置きかた」です。棚そのものは100kg以上の荷物が載っているので揺らしてもビクともしませんが、棚板が薄いので叩けば金属音がします。長岡教ではそれは邪道ですので(笑)、足元を固めるべく適当なボードを探しにホームセンター巡りをしましたが、良い物が見つかっていません。オーディオボードとして売られている御影石などの板もありますが、市内のオーディオショップにあるものはサイズが合わないんです、、
CDプレーヤーが真空管タイプになったので、スタックスのイヤスピーカーも真空管ドライバーを用いたSRS-4040A (SR-404 Signature + SRM-006tA)にアップグレードしようと思っていますが、女房に話をしたら一喝されてしまいました(^^;。ちなみにお値段は定価134,400円で、スタックスの値引きは小さいです。理想はSR-404 Signature + SRM-007tAですが、196,350円なので口に出せませんでした(笑)。スタックスの最高峰はもっと上で、SR-007A + SRM-007tAの364,350円です。音の良いヘッドフォンは値段も、、
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2009年1月11日(日) |
銀塩の余韻、6x12の悦楽 |
皆さんはお正月を過ごされて、体重は増えましたか?減りましたか?。私は一ヶ月ぶりに体重と体組成を測定しまして、お正月を挟んで0.2kg痩せました。順調です(笑)。
さて、1月4日に三原市筆影山で撮影した写真が金曜日に出来上がってきました。
このダイアリーでの筆影山の話題は三つ前で、その後オーディオの話題で二話執筆して、既に忘れかけていた頃にフィルムの現像は出来上がってきます(笑)。しかしながら、こののんびりとした時間の流れが、速効性のあるデジタルには得難い余韻となって記憶により残りやすくなっていると思います。今回もトヨフィールドとホースマン612ホルダーで撮影しまして、ポジを見るのが楽しかったです。
Toyo Field 45A, Fujinon W125mm F5.6, F5.6, 10分, Horseman 612 holder, RVP100
6x12のポジを見るのが何故楽しいのか、、、、自分なりに考えてみると、、
- 時をおいて見るので、消えかけていた撮影時の記憶が蘇る。
- もちろん、画面が大きいし、横長のフォーマットが新鮮。
- 画面の大きなフィルムは、懐が深く階調が豊かに感じる。
- 手慣れた35mmと違い失敗要素だらけで、次の課題が見えてくる。
この写真は一見普通に写っていますが、撮影時にはどのように写るのか想像出来ませんでした。というのも、まず状況は真っ暗で、トヨフィールドのピントグラスの上で確認出来たのは、中央の造船所(?)か何かの工場の様な白い明かりだけで、その左側にある因島大橋は肉眼でやっと存在を認められる明るさなので、ピントグラスでは見えませんでした。情景全体も見えず、ピントグラス上の方眼やブローニー撮影時の枠も見えず、従ってどの範囲がどのように写るのかさえ良く分らない状況で、心眼(と言うとカッコいいけど、要は「こんなものかな?」)で水平出しをし、構図も作り、露出も考えて撮影したのがこの結果です。
感想は「思った以上に写っているなぁ」。特に因島大橋が肉眼では分らなかった淡いライトによって浮かび上がるのは嬉しい「想定外」でした。一方で通常F22まで絞るのが常道の大判レンズで、開放で撮影しましたので、周辺光量低下と、周辺部の点光源がUFO状に伸びてしまうサジタルコマフレアが結構出ているのは嬉しくない「想定外」でした。撮影時から分っていた不足点は、正月休みで船が殆ど通らなかったので、海上に光跡が一本しか無くて絵になりにくかったこと。これは時期と時刻を選べば改善出来そうです。何れにせよ、こうすればこう写る、というのが少し分りましたので、また再挑戦したいですね。
.......と一昨日の晩に感じまして、今朝撮影に行こうかと思いましたが、天気が悪くて中止しました。
今回はベルビア100なので画面全体が赤方向に寄っていますが、E100VSであれば夜明けの光を受けてブルーに輝いていた筈です。
という様な反省と、今後の発想が沢山生まれるから6x12は楽しいのです。また、撮影に行こう!!
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2009年1月7日(水) |
CDプレーヤー試聴 |
1月5日のダイアリーの続編の、CDプレーヤー調査〜試聴結果です。
《2-1. CDプレーヤー調査》
私のオーディオ知識は銘機フィリップスLHH-700(1991年発売)が現役の頃で止まっているので、現在は浦島太郎状態(笑)。リハビリも兼ねて、どんなCDプレーヤーがあるのかネットで色々と調べてみました。不況につき予算削減しましたが、10万円程度で高音質CDプレーヤーを買うなんて1990年当時ですらちょっと困難な問題ですが、最近は私のニーズ(コンパクトボディ、こだわりの高音質、実売10万円前後)に応えるようなCDプレーヤーが2機種あることを知りました。いい時代になりましたね〜♪
一つはSOULNOTE(ソウルノート)という新興ブランドのsc 1.0というモデルで、定価は147,000円。SOULNOTEは知るひとぞ知る(つまり私は知らなかった(^^;)サンスイ、NEC、マランツと渡り歩いた鈴木哲氏がチーフエンジニアを務める会社で、私の過去の遍歴でもサンスイ(最初のオーディオ)と、マランツ(マイクロCDのベースモデル)でお世話になっている人かも知れません。ソウルノートは大企業では出来ないようなこだわりの音質と設計思想を貫いているそうです。実際カタログを見ると、、、、えっ、これが14万円のCDプレーヤー??と思えるほど凝った設計になっています。特に感心するのは無帰還バランスアンプを採用していることで、この値段で出力にトランスやオペアンプを使わないバランス出力を持っています。ネット上の評価でも、その音質にマニアやオーディオ専門店はほぼ絶賛、、。サイズはWxHxD=420x98x221mmで、横幅はフルコンポですが、奥行きが半分の長さでコンパクトになっています。
もう一つはTRIODE(トライオード)の新製品、TRV-CD4SEというモデルで、定価は126,000円。トライオードは昔から真空管アンプのキットを発売しているメーカーで、そこが発売した真空管を出力段に用いたCDプレーヤーです。こちらも12万円という値段でバランス出力を持っています(但しアンプはバランスではなく、出力時に恐らく反転アンプを介しています)。中味はカインというメーカーのOEMらしいのですが、発売当初から品切れになる程の人気。大きさはWxHxD=340x100x330mmで、440mm位が標準的なフルコンポの幅と奥行きに対して、75%ほどのサイズになっています。
候補が2機種浮かび上がりましたが、問題は両方共にマイナーメーカーで、広島にある二つの大手電器店にはどちらも置いてありませんでした。しかしマニアックなオーディオショップがあるのも広島で、正月休み明けの5日にその店に行ってみました。
《2-2. TRIODE vs. SOULNOTE 試聴》
ビックリした事に、その店には私の欲しい機種が並んで展示してありました。そこで店員にお願いして、CDプレーヤー以外は同一条件で聴き比べをしました。設置を簡単にするために、アンプはトライオードTRV-88SE真空管アンプ、スピーカーはマイクロピュアAP5001 II 10cmフルレンジスピーカー(いずれもトライオードのCDを展示していたシステム)です。理想は自宅に持ち帰って自分自身のシステムで聞き比べる事ですが、そこまでの面倒はお店に掛けられませんので、今回もあくまで相対値評価です。その結果は、両者180度性格が異りまして、、、
トライオード TRV-CD4SE:兎に角、しっとりとした潤いのある音。弦楽器が非常にチャーミングに響きます。全体的にまろやかで、暖かい印象の空間を作り上げます。宮廷で室内楽を聴いているような印象です。この印象の一部は真空管アンプによるものかも知れませんが、惹き込まれる音でした。但し、情報量、分解能、定位、クリアネスなどの絶対性能はソウルノートの方が上です。
ソウルノート sc 1.0:スカッと晴れ渡った秋空の様な音。クリアで分解能が高く、見通しが良く、音像は小さく、情報量が多く、とてもリアルな空間を作り上げます。この値段でこの音が出たら、オーディオマニアが狂喜乱舞するのも納得。但しソウルノートが至上のモニターシステムを目指している事から伺える様に全体的にクールで、弦楽器の音の魅力度だけに絞ればトライオードの方が上。真空管アンプを介してもこのクールさとは、只者ではありません。
二つの対照的なCDプレーヤーを試聴して、最初に思った事は、、「り、両方ほしい、、(^^;」。
二者比較はトライオードのシステムの中にソウルノートのCDプレーヤーを持ち込みましたので、音の絶対値はソウルノートにしてみれば不釣り合いなものかも知れません。そこで音のキャリブレーションの意味で、その店にある他のシステムも聴いて見ました。
マランツSA-15S1 + デノンPMA-2000AE + B&W CM-7:合計50万円程の代表的な中級システム。先の試聴(いずれも小径フルレンジ)とはスピーカーのサイズが違うので、主に中高音を重点的にチェックしました。音は無難でバランスが良いです。先ほどのトライオードとソウルノートの中間の音という印象で、特徴が無いと言えば無いですね。ソウルノートのCD+真空管アンプという組み合わせと比較しても、情報量や分解能は負けています。量販機種なのでそんなものでしょう。音楽を聴く上で大きな不満は出ないと思います。
エソテリックP-05 + D-05 + アキュフェーズ C-2810 + A-45 + DALI HELICON 400MkII 25 Anniversary Limited Edition:このお店のメインシステムで、合計約400万円程のシステムです。情報量、安定感、バランスは流石ですが、依然として先に試聴したトライオードとソウルノートの中間の音色という印象。ある意味では一つ上のマランツ+デノンの音をそのまま2ランクアップした世界と(ちょっと乱暴に)言えるかも知れません。ソウルノートsc 1.0+トライオードTRV-88SEでもこのシステムに対し情報量は互角で分解能はむしろ上回るという感じでした。またトライオード TRV-CD4SE+TRV-88SEは、良くも悪くも独特の音の世界で、400万円のシステムには無いまろやかで妖艶な音です。当然ながらそれ以外の点では負けていますが、、
ソウルノート sc 1.0 + sa 1.0 + sm 1.0:ソウルノートのエントリークラスの純正組み合わせ。型番は順にCDプレーヤー、無帰還プリメインアンプ、12cmフルレンジ・ニアフィールドモニタースピーカーです。これはもう、デスクトップ至上モニターシステムの世界(同じソウルノートにはもっと上がありますが、、)。CDプレーヤーを真空管アンプと組み合わせた時から更に一段と先鋭度が増して、先ほどの400万円のシステムでも適わぬ圧倒的な分解能が、スカッとした独特の世界を拡げています。これで定価はたったの33万円、、!!!
ソウルノート cd 1.0 + da 1.0 + パイオニアS-3EX:スピーカーを除き、ソウルノートの上級クラスの組み合わせ。型番は順に電源部セパレート・CDプレーヤーとデジタルプリメインアンプです。やはり分解能、情報量が豊富なソウルノートの世界ですが、一段と落ち着きや安定感が伴っています(スピーカーの違いも大きいですが)。
このお店の主なシステムを、全て同一のCDで聴いた感想は、「殆どのシステムは、ソウルノートとトライオードの間に位置する」でした。本来一番影響力の大きいスピーカーを変えても、CDプレーヤー以外は同一機器で聴いたソウルノートとトライオードのCDプレーヤーの音の違いの方が大きいと感じさせるのですから、両者(特にソウルノート sc 1.0)の音の特徴が色々な意味で飛び抜けているのでしょう。こうなるとどっちが良いではなくて、各々のシステムが活きる音楽を容易に想像出来るので、やっぱり両方欲しいです。でも金銭的にもスペース的にも両方は、、
この印象は20年前に現有のオーディオシステムを検討している時に、スピーカー選びで迷った時の印象に似ています。ピアノを聴くならJBLかダイアトーン、弦を聴くならタンノイ・スターリング、これしか無い!と当時真剣に悩みました。その時も両方買う訳には行かないので、結局、ピアノ曲を聴く機会の方が多いという理由で、我が家にはダイアトーンの大型フロアスピーカーがやって来ました。
さて、今回はどちらを選ぶべきか、、、
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2009年1月5日(月) |
CDプレーヤー選びの方針変更 |
今日はカメラではなく、オーディオの話題です。現役マニアでは無いので高尚な、、、あ、いや、まともな話ではないですが(笑)。
20年近く連れ添ったCDプレーヤー「マイクロCD-M2」が壊れたので(→12月29日のダイアリーに記載)、新しいCDプレーヤーの選定に着手しました。12月29日時点は、部屋のリビングに鎮座しているメインオーディオシステムのCDプレーヤー更新という前提で、国産類似(但し不景気なので予算のみ10万円程度に削減)の機種をピックアップしていました。マランツ(マイクロCD-M2のベースになったメーカー)のSA-15S1/S2、デノンDCD-1650AE、ヤマハCD-S1000/2000、、
しかし数日考えて、オーディオリスニングのコンセプトを変更する事にしました。というのも最近はリビングのシステムで音楽を聴く事が殆ど無くなったからです。リビングにはテレビ/DVD/HDDレコーダーもあり、一日中女房が楽しんでいますし、パソコン&インターネット時代になってから私の方は別部屋のパソコンルームに居る時間の方が多くなりました。音楽関係のサイトの更新の為に音楽を聴く事がありますが、リアルタイムにメモを取れた方が良いので、ポータブルCDプレーヤーを使ってパソコンの前で聴く事が殆どです(ちなみにパソコンそのものの音は、音声回路が貧弱で直ぐに歪み、聴くに耐えないので音楽鑑賞には使っていません)。その様な状況ですがら、リビングのメインシステムを更新するよりも、パソコン部屋に別のメインシステムを構築する方が私の生活パターン&ニーズに合っていると思ったのです。とは言え、リビングでも時々は音楽を聴きますので、こちらにも最低限のCDプレーヤーは設置します。
一方パソコン部屋は既に物であふれており、防湿庫に入り切らないカメラ機材が足元に転がっている始末。大きなオーディオ機材は設置出来ません。そこで、コンパクトながら高品質なCDプレーヤーを買って、スタックスのイヤスピーカー(コンデンサー型ヘッドフォン)で聴く事にしました。ちなみに、スタックスのイヤスピーカーはクラシック好きの私にとって一般のヘッドフォンやスピーカーとは別次元の音質で、1000万円のオーディオシステムなども試聴した事がありますが、5万円のスタックス・ベーシックモデル程の音はしない(部屋環境も含めての現実的な話です)との結論に至り、以後アンプやスピーカーの音質追求に終止符を打った経験があり、個人的に絶対の音質信頼を置いています。
さて、CDプレーヤー選びは2ステージのお話になります。第一はメインシステム用の「取り合えずCDを聴く事が出来る」安価なCDプレーヤー。第二は新メインシステムのコンパクト&高品質CDプレーヤーです。
《1. 安価なCDプレーヤー購入》
こちらにお金を使い過ぎると、新メインシステムへの予算が無くなりますので、値段&デザイン優先で決めました。広島市内の大手電器店に行き、4万円以下ぐらいのモデルを聴き比べ。私の場合は弦の再現性が一番のポイントです。但し予算が予算なので絶対値評価ではなく、予算内での相対値評価。10万円以下のクラスだと試聴環境も雑音だらけで、所詮まともな評価は無理ですが、、。またデザイン面では、プリメインアンプのアキュフェーズE-305と並べて似合うように、ゴールドのヘアラインパネルが条件です(笑)。
その中で一番印象が良かったのは、マランツのCD-6200。ちょっと高域の癖が鼻につきますが、解像度や低域のしっかり感は価格を考えれば上出来。既に型落ちのモデルなので値段は3万円を切っていました。それでこれに決定、、、と思ったら、既に在庫が無く(在庫無いなら、あるような展示するな〜!)、現品限りと言われたのでパス。展示モデルには大きな傷がありました。次に良かったのが、、、ヤマハのCDX-497。こちらも型落ちで値段は2万円台前半。マランツからは一段格が下で、低域のしっかり感や解像度などは落ちますが、高域はむしろ素直でヤマハらしい音。何とこちらも在庫が無くて現品限りだったのですが、小傷一つ無い状態の個体だったので、エージングしなくて済むかと前向きに考えて購入しました。他の選択肢でもっとまともな音のモデルは4万円台後半からになったので、、新メインシステムへの予算確保の為にここは割り切り!
早速ヤマハCDX-497自宅に持って帰ってきて、メインシステムに繋ぎ、聴き慣れたCDを掛けてみました。
う〜〜〜ん (しばし無言)
マイクロCD-M2に比べると、値段も重さも丸々一桁違う機種なので仕方ないかな〜。ポップス聴くなら良いけど、クラシックの、それも弦(ストラディバリウス)だと苦しいね。音が痩せているし、高域に微妙な付帯音がつきまとっている感じ(これは実際の音ではなくて、音の純度、透明感が高くない様に感じられる物です)。潤いに欠けるな〜〜。ちょっと割り切り過ぎただろうか、、、。
でもまあ、これで安心してCD再生出来るようになったし、BGMなら十分。リビングで本気音楽鑑賞する際には、新メインシステムのCDプレーヤーをパソコン部屋からリビングに持ち込む構想なので、ヨシ、、、としました。長岡教の信者の一人なので、保証期間が終わったら(あるいは見切りを付けたら)躯体補強やインシュレーターの工夫をして音のしっかり感を強化するかも知れません。
さて、夜も更けてきたので、第二部は後日の話題としましょう。現在はまだ新メインシステムのCDプレーヤーを購入していませんし、決定もしていません。予告編として、キーワードはTRIODE vs. SOULNOTEです(^o^)。
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2009年1月4日(日) |
新春・筆影山撮影 |
ここ数年、一年最初の撮影は雪景色でしたから、今年も雪景色を、、と思っていました。広島県北部は元旦から大雪が降り、芸北八幡は二日間で積雪60cm。1月2日時点のライブカメラ(道路の積雪状態のチェックを目的にしたもの)には一面銀世界の美しい光景が映し出されていました。昨日は残念ながら家の用事で撮影に行けなかったのですが、3日は雪が止み暖かかったのか、午後の八幡の光景は、道路上から雪が消え、周りの木々の雪も全部落ちてしまって、被写体探しに困りそうな状況でした。それで八幡雪景色撮影行は取りやめることにしました。
次なる撮影地選びですが、天気予報によれば晴れるのは瀬戸内海沿岸のみで、山間部(日本海側の気候になります)は曇りとのこと。沿岸で、比較的近場で、面白そうな場所、、と言って思いついたのが、山口県岩国市にある銭壺山からの日の出。ところが日の出時刻から日の出の方角を計算し、地図でどこから太陽が昇るかをチェックしたところ、絵にならない場所から昇ることが分ったので、銭壺山も取りやめました。
その次に思いついたのが広島県三原市の筆影山です。同様に太陽が昇る方向を地図でチェックすると、情景として申し分の無い方向である事が判明。撮影地決定です(^o^)/。
..とまあ、KENは撮影前日にはこんな事を考えています(笑)
実は筆影山での撮影は今日が初めて。掲示板にも時々登場されるhi-keiさんがここをホームグラウンドとして撮影されていて、作品を沢山拝見しているので馴染みがあるような錯覚を覚えましたが、行った事がありません。従って撮影ポイントも分りません(^^; 現場に行くのは夜明け前の真っ暗な時間ですから、現地で探すのも無謀というもの。
そこでインターネット上にある撮影情報を調べ(その中にはhi-keiさんの日記もありました)、それらと地図を重ね合わせて撮影ポイントを概ね特定しました。それらを忘れないようにプリントアウトして撮影に持って行けるようにしました。
..とまあ、KENは新しい撮影地出陣前日にはこんな事もしています(笑)
起床は2時。2時10分にはクルマを走らせて筆影山を目指します。撮影ポイントを事前に確認する必要がありますので、早めの出陣になりました。筆影山の麓への到着は3時10分頃で、早速お手製の地図を頼りに撮影ポイントを確認して行きます。4ヶ所ほどチェックして一番良いと思ったのが、筆影山の展望広場(展望台ではなく、そこから少し下りた場所にある広場)でした。ここは視界が東方向に開けて、邪魔な物が殆どありません(後で聞けば、眺望を良くするために市が木を伐採したのだとか)。
しかし、困ったことがひとつ。展望台は駐車場から200mほど山道を歩かなければなりませんが、クルマの脇で撮影する前提で、私は機材を大判カメラを含めて沢山(=持ち切れないほど)持ってきました。ちょっと悩んだのですが、チェックした情景に対し612撮影は捨て難く、カメラバッグ3つ(総重量たぶん20kgちょっと)と、三脚を2本(スリック・ザ・プロフェッショナル、ボールレベラー付き 7.2kg+マンフロット055CB 3.6kg)を一度に持って歩いてみました。流石に総重量30kg以上で、しかも収まりの悪い荷物(背にリュック、両肩にショルダーバッグ、両手に重量級三脚)は手足腰に響きましたが、写真撮影の為となれば馬鹿力を出すのがカメラマン(笑)。展望広場に(息も絶え絶えに)無事到着しました。時刻は4時頃です。
まだ誰も居ない真っ暗な状態で、機材をセットして長時間露光撮影を開始しました。しかし、、hi-keiさんの作品を拝見するとここは船が沢山通る筈なんですが、今日は船が全く居ません。正月だと夜間のお仕事も当然お休みなんでしょうね(ちょっと誤算(^^;)。船の軌跡のない夜の海の写真って、絵になるのかな???
暫くすると一人目のカメラマンがやって来ましたが、それはhi-keiさんでした。彼はこの地での撮影経験が豊富なので、その後は色々なアドバイスを受けながら、二人で真っ暗な情景を写して行きました。日の出時刻が近づくにつれてカメラマンが増えてきて、最終的には10名ほどのカメラマンがこの広場に三脚を並べました。
これは日の出前の情景です。右二つの三脚が私の機材で、トヨフィールドとEOS3を付けています。右から三つ目の三脚の所に立っている人がhi-keiさんです。日の出は結局あまり焼けませんでした。
日の出の情景です。日の出の位置に雲があって、あまり良い絵柄にはなりませんでした。期待した海霧も殆ど出ませんでした。
うっすらと発生した海霧の中を行く漁船で、ワンカット。この程度の霧ではダイナミックな絵にはなりません(^^;
因島大橋をバックに、今日の筆影山からの情景が分かりやすいカットです。
とても冷え込んだ朝、ちょっと凍えながら4時間近く立ちっぱなしでしたが、情景にはあまり恵まれず、35mmフィルム半分(使い残しを消化)と、ブローニー120を一本消費しただけでした。日の出と霧には恵まれませんでしたが、景色の素晴らしい場所であり、また挑戦しようと思います。
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2009年1月1日(木) |
あけましておめでとうございます。 |
皆様、あけましておめでとうございます。本年もImpressions by KENを宜しくお願いします。
今年は何よりも先ず、景気が回復して欲しいですね。9月のリーマンブラザーズの経営破綻の後で急激に世界情勢が変化してしまい、キヤノンの大分工場の件を初めとして暗いニュースが連日流れています。これは他人事ではなく、私の会社や私自身にも小さくない影響が及んでいます。写真撮影は家族や他人からすれば道楽(=浪費)ですから、周囲の心情的にも、私の懐的にも状況が改善してくれないと、撮影にも行きにくいです。
さて景気は良くなるものと(根拠も無く)期待して、今年の抱負を昨年の反省を踏まえながら書きましょう。
2008年を振り返れば、殆ど撮影しなかった一年でした。撮影に出掛けた回数が天候などの関係もあって減りましたし、出掛けた時の空振りも多かった気がします。それに加えて、以前と比べるイマジネーションを掻き立てる被写体を見つけ難くなった(見失った)事が、行動力や撮影時の集中力の低下につながっている気がします。良し悪しは別として、私の性格には興味が湧くと集中し、徹底して探求する一方で、ある程度探求してしまうと冷めてしまう所があります。冷めてもまた「新しいヒントやきっかけ」を掴めば問題無いのですが、昨年は「新しヒント」を見つけ損ないました。しかしこのヒント、新しい撮影地/被写体であることもありますが、同じ被写体でも光線とか状況とか撮影方法のちょっとした試行錯誤から生まれた小さな発見であることもあり、結局のところ「現場に赴き、色々な事をしてみる」結果から生まれて来ます。仕事でもよく言われる「現場現物主義」に近いところがあります。だから私として心掛けるべきことは、興味があろうと無かろうと、カメラを持って表に出る!これかな、と思っています。
2008年は撮影が減った分、その反動として機材が増えました。写真愛好家は同時に機材愛好家でもあることが多いですから、撮影で煩悩が満たされないと物欲に走る所が否めません。一年365日、一日24時間は各人に平等に与えられていますので、その時間をどう費やすか、、、そのバランスが崩れるとついつい物欲で費やそうとしてしまいます(笑)。昨年買った機材は、タムロン SP180mm F2.5LD, ホースマン 612 ロールフィルムホルダー, フジノン SWD 65mm F5.6 大判レンズ, スリック The Professional 4 三脚, スリック SH-908 雲台, マンフロット #138 ボールカメラレベラー, キヤノン EOS-3+BP-E1, キヤノン BG-E2 バッテリーグリップ, エプソン GT-X970 フラットベッドスキャナ等ですが、それ以外にもカメラバッグや小物など色々と増えています。ついでに言えば音楽関連でもCDや書籍が山のように増えました(^^;。
これらの中で個人的に「新しいヒントやきっかけ」として期待しているのがホースマンの612ホルダーです。大判フィルムはフィルムが高価なだけではなく、ホルダーにフィルム装填してしまうと長期保存が出来ない為に、被写体が良かろうと悪かろうと撮影せざるを得ない状況を作ります。それが逆に大判カメラの出動を慎重にさせて稼働率低下を招いていました。その打開策として考えたのがロールフィルムホルダーによるブローニー撮影で、6x9以上のサイズであれば一般的な中判カメラでは撮影出来ない世界が待っています。6x9ホルダーは既に持っていたので、6x12ホルダーを購入したのでした。この横長の画面は今までに無い世界として私の興味を拡げてくれると思います。またフジノンSWD65mm F5.6はブローニーフィルムで本格広角撮影をするために購入しました(4x5だと多分画角が広過ぎて使い道が限られます)。
6x12で撮影したのはまだ2回ですが、出来上がったポジの世界は今までに無い物で楽しいです。ただ横長の画面を見てしまうと、更に横長のホルダーが欲しくなるもので(う、また物欲、、、(^^;)、6x17のホルダーの価格をチェックしていたりします。幸か不幸か6x17のロールフィルムホルダーは殆ど製品が無く、あっても極めて高価で、年に数回出現する中古は10万円以上で取り引きされています。もし安価な出物に巡り合えれば将来的に買うかも知れません。
冒頭の写真ですが、6x12で撮影した銭壺山からの日の出です。これを更に上下をトリミングして、現在販売されているカメラの中では最も横長の6x24フォーマット相当にしてみました。こして見ると6x24はとんでもないパノラマ写真で、撮影/被写体選びが大変そうですが、出来上がりは楽しいでしょうね。
今年はこの写真の様に幅広く興味を持って、細く長く活動して行きたいと思います。皆様にとっても今年が良い一年でありますよう、お祈り申し上げます。
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