節分草はその名の通り雪の残る節分の頃に咲く、春を告げる花です。キンポウゲ科のとても小さな花で、背丈は5cmほど、花径は2cmほどです。花びらに見えるのは実はガクで、花びらは雄しべのように見える黄色い角。実際の雄しべと雌しべは中央部に寄り添っています。 広島県甲奴郡総領町は西日本最大の自生地で、2002年の2月から3月にかけて撮影に出かけました。花は栗林の下の草むらに咲いている事が多いのですが、花は小さく、周りには石ころや雑草が多くありますので、画面が煩雑になりやすく絵造りの難しい被写体です(ここに掲載した写真も、状況説明的な物が多くなっています)。また、ほとんどの場面でカメラを地面の高さに添えて撮影しますので、撮影時の姿勢もとても苦しいです。しかし、総領町の方の愛情を受けて精一杯可憐に咲く花の姿は、そんな苦労を吹き飛ばす心打つ物がありました。
Small Snow Scenery (小さな雪景色)
梅の花を求めて山の中の公園に行くと、所々に残雪がありました。その残雪にタムロンマクロで迫って、大雪原の景色のような感じに撮ってみましたが、実際の雪の量は数メートル四方しかありません。実は雪を撮るのはこれが初めて。露出の難しさ、発色の美しさなど、色々と勉強になりました。
2001年2月のある日、日の出を撮りにいつもの山の頂上に出掛けました。その日は前日からとても良く晴れていて冷え込んだようです。クルマの外気温計は山頂に着くとマイナス6度を示していましたが、これは瀬戸内海沿いのこの地域では珍しいほどの低温です。その極寒の場所での日の出撮影を済ませて帰路につこうとしたのですが、ふとトイレに立ち寄るとその裏にある山頂の池が凍結しているのが見えました。私は早速機材一式をクルマから下ろし池に向かいました。