彼岸花 2004 (Cluster Amaryllises)


2004年も広島県三次市吉舎町の群生地に行きました。2003年には群生地の情景を沢山撮り、ギャラリーにも掲載しましたので、2004年は趣を変えて...マクロ主体の掲載になっています。撮影当日はもちろん群生地の情景も数多く撮影していますが、同じ場所では同じ様な情景になりますし、花のコンディションは昨年の方が上でしたので、昨年以上の作品はあまりありませんでした。

まず最初の3枚は、意表を突いた作品(?)とでも言いましょうか、彼岸花そのものを黒子にした写真です。

1. 雑草をシグマ500mmズームに中間リングを付けてマクロ的に捉えました。ファインダーで覗いた瞬間にその雅な形に魅せられて日本画を描くつもりで撮影しました。どこに彼岸花?画面全体のオレンジが彼岸花のボケです。 2. 朝露に濡れる茎を捉えました。同時に撮影したE100VSと比較するとフォルティアの発色は鮮やかですが、この程度の被写体では嫌味がありません。 3. シベの先で眠る虫を主役に、シベをバランス良く配置して..しかし一番苦労したのは、画面全体をシンプル、真っ赤に染め上げるアングルを探すことでした。


次の三枚は木を扱った写真です。この群生地には趣のある形をした木が植えられていて、写真を撮る方も楽しくなります。
4. 群生地の一番端に生える木です。面白い枝ぶりの木が2本あるので、それをバランス良く配置してみました。作品としては花の状態が少し痛んでいるのが残念です。 5. 群生地の中央に生えるバランスの整った形をした木です。背景を花でまとめるために、脚立に昇って高い位置から撮影しています。 6. 典型的な日本画チックな構図です。今年はこの木の前に一本だけ花があり、絵造りがしやすかったです。


次の5枚はマクロ写真です。2004年の撮影前にイメージした写真は、真っ赤な空間に浮かぶ真っ赤な彼岸花でした。そんなイメージで撮影した5枚を掲載しましたが、一気に5枚も見るとちょっとくどいかも知れません(^^;。
最後の1枚は「彼岸花群生地の写真も撮ってるよ」という証拠写真です(笑)。夜明け前のフォルティアの発色をお楽しみください。
7. 朝露に濡れる花を、シグマ500mmズームに中間リングを付けて撮りました。ワーキングディスタンスが2m以上取れるので、前ボケの配置がやりやすかったです。 8. 花の下から遠方の花を狙う、というアングルで捉えた花二輪です。 9. 彼岸花の前に彼岸花、後にも彼岸花を配置し、加えて二重露出で空間全体を赤く染めています。群生地の中から意図する配置で咲いている花を探すのも結構大変です。
10. 手前に咲く花の花弁の間から隣の花を狙い、敢えてシベの存在を希薄にしてみました。 11. これも手前に咲く花の花弁の間から、朝露に濡れるシベを狙っています。他を極度に省略してみましたが、イマイチでしょうか(^^; 12. 群生地のほぼ全景です。夜明けの情景をアンダー気味に捉えたので少し不気味な絵ですが、フォルティアの彼岸花の発色は鮮やかながら嫌味が無く、ベルビアの黄味も感じず好印象です。