Spring Flowers Gallery
Part 1 : チューリップ以外の花と葉

------------   2001 Spring  ------------
AZALEA

ツツジは難しい被写体なので、これまで殆ど撮影してきませんでした。レンズを向けても絵造りに困ってしまうのです。花が大きく立体的で、しべは花と同色で表面にあまり表情が無いため、マクロレンズを向けてもまとまりのない絵になりがちです。引いて撮ると周囲の景色や花が写りこみますので、良好な花の状態と景観の場所に行かないと絵造りに苦労します。花が傷むのは早く、満開のときに行くと必ず既に傷んだ花が散見されますので、少し早めの方が良いのではないかと思います。今回は岩国・吉香公園での撮影です(三枚目を除く)。

一枚目は徴古館の生け垣に見事に咲いたツツジです。比較的絞り込んで、しかしパンフォーカスにはならないように撮影しました。個人的な趣味ですがわずかに背景をぼかすことで奥行き感、立体感が生まれると思います。二枚目はその脇にある堀の水面に映り込んだツツジを超スローシャッターで捉えました。三枚目はツツジを飛び交う蜂を狙った物です。花に頭を突っ込んだ蜂にピントを合せ、蜂が花を離れた直後にシャッターを切っています。四枚目はマクロ撮影。しべが花と同じ色なのでコントラストを付けにくく、また花が大きいため殆どピントの合う範囲も無く、絵造りには苦労します。ボケた花の模様の配置をどの様にするかで悩みました。


Orange Poppy : Core of the Sun?

オレンジのポピーの真ん中は、燃え盛る太陽の様ですね。

White Poppy : M57 Ring Nebula

白いポピーの真ん中は、星のまわりを綺麗なリングが取り囲んで、まるで超新星爆発をしたあとのリング星雲の様です。M57は琴座にあるドーナッツ星雲で、その様子を斜めから見たようなイメージをこの写真に感じます。

Debut!

これから華麗な大人の花になる、その期待と不安の様な物を感じませんか。まわりの花たちはこの蕾の開花を祝福しているようです。

Alyssum : Chattering of Girls

アリッサム。花壇などで小さく、仲よく、元気よく咲いている花です。

Peony : Frei aber Einsam

シャクヤクの花です。大きく整った形で一輪だけ咲く姿には、気品と強い意志を感じてしまいます。Frei aber Einsamとはドイツ語で「自由に、しかし孤独に」。19世紀の名バイオリニストが座右の銘のした言葉です。

Pleats of the Heart

シャクヤクの花の花びらは半透明で、とても繊細なのに驚きました。露出がとても難しい...黄色だからと言ってオーバー目だとトーンが消えてしまいます。


White Iris : Elegance

紫のアイリスに交じって一輪咲いていた白いアイリスは、プリンセスの様な存在感を持っていました。

Weeds Flower : Passion and Grace

この紫の花は春の野原で簡単に見つけることができますが、なぜか植物図鑑には載っていません。よく見るととても清楚な花だと思います。その清楚さをさつきの赤い背景で覆ってみました。

Cornus Florida :A Scene of a Fairy Tale

白いハナミズキの花びらが散っている時の情景です。夢で見た情景のような、不思議な感じがしませんか?

White Wisteria : A Scene of Japanese Late Spring

藤の花は絵造りの難しい花なので、背景を取り込み、春から夏に変わり行く季節の日本の情景、としてまとめてみました。

Scilla Peruviana : Mysterious

和名はオオルツボ。ユリの一種だそうです。見たことも無いような不思議な配色と造形。しかしこの花を見つけたのは植物園ではなく、錦帯橋の駐車場脇の花壇なのです。

Dandelion : Delicacy

たんぽぽの写真の定番のひとつ。思いっ切り綿毛をクローズアップして、背景に花をあしらい、繊細さと上品さを強調してみました。