掛頭山と八幡の霧の朝2005

2005年の二つ目のギャラリーです。最初のギャラリーは8月に撮影に行き、夜明け前の情景で手ごたえのある写真が撮れましたが、生憎日の出がありませんでした。その後11月5日にも撮影に行き、今度は久しぶりの日の出を撮る事が出来ました。しかし前回の写真と比較するとインパクトは今一つです。そこで今回は作品展示というよりも写真による叙事詩としてまとめてみました。掛頭山と八幡高原の霧の朝の雰囲気を味わって頂けたらと思います。写真は撮影順に並べてあります。
なお、今回の写真は夜明け前をベルビア100F、夜明け後をベルビア50で撮影しています。私が好んで使うエクタクロームE100VSとの発色の違いを前回のギャラリーで比較してみて下さい。夜明け前のベルビア100Fの比較的素直な発色(1〜4)に対して、エクタクロームE100VSはブルーの幻想的な世界を恵んでくれます(このギャラリーの1,2と前回ギャラリーの4,7はほぼ同条件下での撮影です)。
 
1 夜明け前、まだ暗い時間帯のの旧芸北町の街明かりです。私のギャラリーでは定番構図ですが、霧の条件で写り方は千変万化します。 2 朝が近づくにつれて、ホンの短時間の間、朝と夜の交錯する情景を見る事が出来ます。この直ぐ後に旧芸北町の街灯は消えます。 3 明るくなって、日の出と言うドラマが始まる前の静かな情景です。この時間の霧は本当に静かです。
4 奥行き感のある情景を縦構図で。浅い霧は山際との境界で豊かなニュアンスを生むので好きです。 5 日の出が始まりました。主役が顔を出した瞬間は、まだ霧は静かに眠ったままです。 6 しかし、ホンの少し太陽高度が上がると霧がオレンジに輝きだし、実際にも躍動を始めます。
7 太陽が登り、霧の表面で反射した太陽光が丁度撮影者に向かう時、霧は最もドラマチックな色と輝きを見せます。 8 オレンジ色の広大な情景をどうぞ。写真ではオレンジですが、この時間の霧は本当にまぶしいです。 9 超望遠で一部分を切り取ると、霧のダイナミックさが分ります。太陽が霧を急激に暖めるこの時間帯は、霧は激しく動き回ります。
10 太陽が更に登ると、オレンジ色のドラマが終わり、また静かな情景に戻ります。そして霧は徐々に消えてゆきます。 11 掛頭山の麓の八幡高原でも、ホンの僅かな時間の霧のドラマが繰り広げられます。 12 山陰から顔を出した太陽は、辺り一面をオレンジの光で包み、殆ど何も見えなくなります。
13 霧が薄くなってくると、太陽光が相対的に強くなり、木漏れ日が強烈な放射光になったりします。 14 そして霧は晴れて行き、いつもの朝がやって来ます。写真では分かりにくいですが、霧と朝露の輝きが同居する情景は清々しいものです。 15 これはオマケ。掛頭山ではなく、2005年10月下旬の三次市・岡田山からの情景です。墨絵を描く感じで撮ってみました。