今月の話題
アナログな家にも地デジ
A澤さん、転勤!
25年目の世代交代
真冬到来で、年賀状印刷中
年賀状作成中
カレンダーのおすそ分け
液晶テレビの価格とか、、雑談集
フィルムの傷問題、その後の進展
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機械寿命が尽きていないのに捨てるのが忍びなく、アナログ停波までブラウン管テレビで頑張る予定でしたが、12月中旬になって電源が入りにくくなり(15回ぐらい繰り返すと入るが、説明書を読むと内部故障とのこと)、残り一年ちょっとの為に修理するのも合理的とは思えなかったので、液晶テレビを購入しました。
テレビ画面をそのまま載せると問題があるかも知れないので、タレントの今田耕司さんには目線隠しを(笑)。
番組はスイッチを入れたらたまたま映った物で、意味はありません。
12日時点で一度電気店巡りをしたのですが、その当時は東京やネット上との価格差が激しく(3〜6割高)、買う気が起きませんでした。しかし年末最後の週末を迎えると状況が変化して、「まあ、これなら買っても良いか」と思える値段になったので購入しました。東京価格よりは概ね15%位は高かったのですが、ブラウン管テレビのリサイクル引き取りと、新しいテレビの設置(特にテレビ台の組み立て設置が大変)を電気店にして欲しかったので、手間賃と思って1万円ほどのプレミアムはOKとしました。
買ったのは東芝のREGZA 32R9000で、倍速液晶と、外付けHDDによる番組録画機能が内蔵された機種です。500GBのHDDはサービスで付いていました。この録画機能は極めて便利で、しかも容量を増やしたければ安価な市販のUSB・HDDを買い足せば良いという優れた発展性を備えています。録画予約も簡単で、既に便利に使っています。
本来は42インチのプラズマテレビを導入する予定で、アナログ停波までにリビングの家財整理をして置き場所を作る予定でしたが、突然の29インチテレビの故障で、同じスペースに置ける32インチになってしまいました。フルハイビジョンは一般的に37インチから、プラズマは42インチからなので、32インチは性能的に中途半端ですがしかたありません。
さて、今日はブルーレイHDDレコーダーを買いに行きましたが、狙いを定めたパナソニックの機種は完売メーカー在庫無しとかで近場のお店にはありませんでしたので、先ほどネットでポチッと(^-^)。
テレビ、レコーダー共に最近の機種はネット接続するようになっているので、LANの設備も整えなければなりません。有線LANを床に這わすか、無線LANにするか思案中です。
年末になって一気に散在しています。
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2009年12月28日(月) |
A澤さん、転勤! |
しばらく更新をサボってしまいました。色々と多忙にしてはいたのですが、写真関連では無かったのでダイアリーにするネタになりにくく、執筆せずにいました。
最近時間を割いていたことの一つが腕時計のベルト交換で、古い手持ちの時計を再利用しようと思い立ったのですが、数年前から金属アレルギーが出てしまったので、革ベルトへの交換が必要なのです。しかし以前買ったベルトに付属していたオマケの工具ではベルトが外せず、それ専門の工具を買いました。また老眼が進んで細かい部位が見えなくなったので、アイルーペ(目元に挟んで使うやつ)も調達しました。
写真右端にある金属棒がバネ棒外しという、ベルトを止めている棒を外す工具で、中央にあるものがアイルーペ。ルーペの方はネットで調べたらキタムラで取り扱っていたので、それをT町に取り寄せて今日受け取りに行ってきました。このルーペを使うと流石に細かいところが良く見えて、今まで苦労していた作業がいとも簡単に、、、、
という所で本日の話題は終わるはずでしたが、T町に行ったら「とうとう、、」というニュースを店長ご本人から聞いてしまいました。T町店長のA澤さんが1月に広島県外に転勤になるとのこと。新しい店長は他県から来られるので当然面識はありません。A澤さんはキタムラ店長の中では同じ店舗に長く勤めていた人で、転勤の噂は色々とありましたが(全て本人の談でしたが(笑))、それが現実になってしまいました。
A澤さんがその名でつぶやきに最初に登場するのは2000年11月21日付のつぶやき61「カメラの○○ムラT町店」ですが、実はマンフロットの三脚を購入した際にT口さんとA澤さんの壮絶なやり取りが記憶にあり、2000年2月15日付のつぶやき24「三脚を求めて...」の時には既にT町店長さんとして板に付いていました。従って、丸10年の永きに渡りT町店を、そして(影ながら)「KENのつぶやき」を盛りたてて来られた事になります。
10年という月日の中で、名物店員T口さんが居なくなり、名物店長A澤さんも居なくなると、広島のカメラ業界も寂しくなりますね。私の写真人生にも少なからず変化が起きそうです。
A澤さんに馴染みのある方はT町に行って、最後のご挨拶をされて下さい。
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2009年12月20日(日) |
25年目の世代交代 |
今日は朝から年賀状の宛名印刷。官製年賀状が少し足りなかったので、昼に少し買い足してからまた印刷。午後には無事完了しました。まだ大掃除が残っていますが、今年一年の〆の一つが終わり、一段落です。
私は物を大切に、永く使いたいと思っていますが、十二分にその使命を果たした物を今日引退させました。それはスーツケースの代名詞ともなっているサムソナイト。
写真左側のものがそれで、購入は確か1984年(か85年)の夏。当時最新のサムソナイトの最大サイズのものでした。上すぼまりのシェイプにゴムベルトのアクセントが斬新で、比較的高価な価格で売られていましたが、「永く使う物だから」と購入しました。最初の海外出張は1986年1月で、スペースシャトル・チャレンジャーが打ち上げ直後に爆発・墜落した1986年1月28日に、私は地元のヒューストンに居ました。町中の国旗が半旗になり、テレビは繰り返しチャレンジャー爆発の様子を流し続けていたのが、印象深い想い出です。そして先日の欧州出張までほぼ25年間、私の海外出張を支えてくれました。まだ外見は一見綺麗ですが、ヒンジ部は航空会社の手荒い扱いで折れ曲がり、四つあるキャスターの内の三つは表面のゴムが無くなって樹脂丸出し、アクセントのゴムベルトも実は剥がれていて、内部も所々剥がれています。開け閉めの際にロック部の合い沿いも狂って操作にコツが居るようになってしまいました。それでも出張時はキチンと役目を果たしてくれました。
さて、新しいスーツケースは写真右側のイノベーター社の最大サイズのものです。イノベーターはスウェーデンの会社ですが、自宅リビングに18年間使っている同社のチェアがあり、未だに交換用のカバーやクッションが手に入るという良心的な、そして欧州らしく物を大切にするメーカーです。スーツケースの方はライセンスを受けた日本のメーカーが制作しています。これを選んだのは、名の通ったブランドの中では比較的安価で、スタイリッシュ、かつインナーがフルフラットであるのが理由です。それから素材がポリカーボネートとABSの複合素材で、表面形状も凹凸に富んでいて外圧に対して多少潰れにくくなっていることも大切な理由です。
最近はポリカーボネート100%のスーツケースが流行で、一番人気のRimowaがその火付け役。ポリカーボネートは柔軟性に富んで極端な折り曲げ力を加えても破断しません。Rimowaを始めとしてポリカーボネート派は凹んでも元の形に簡単に復元する素材の優位性を高らかに謳っていますが、私個人の経験ではこれはおかしいと思っています。確かにスーツケースは壊れそうにありませんが、中に入れた荷物は洋服だけでは無いので、壊れやすい物だと外部からの荷重を全部受けてしまってひとたまりもありません。航空機の荷物室ではスーツケースが何段にも積み重なり、一番下のケースが受ける荷重は100kgでは済まないと思います。
一方の古いサムソナイトは昔ながらのABS製で、強い力を加えると破断の可能性はあるものの、人が乗っても殆ど変形しません。また25年間の酷使でも壊れなかったことから、実用上十分な性能を持っていると言えます。その結果今までドライヤーなどの電気製品や、時にカメラやパソコン周辺機器も(厳重なショック対策と共に)入れましたが、いずれも無事でした。だから次に買う際にもABS製と思っていたのですが、最近は軽量化も含めてポリカーボネートが市場を席巻していて、ABSはノーブランドの安物でないと殆どありません。その中で次善の策がポリカーボネートとABSの複合材料。こちらは丁度中間の性格を持っていて、ABSよりも多少潰れやすい物の、ポリカーボネート100%の様なフニャフニャでもなく、まあ何とかなるか、、、と思います。今回買ったスーツケースはハンドルが収納された側は潰れない構造になっているので、加重を受けて困るものはそちらに収納することにします。
1月にはまた海外出張の予定があり、このスーツケースにはそれを皮切りに次の二十年を担ってもらう予定です。
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2009年12月19日(土) |
真冬到来で、年賀状印刷中 |
一昨日から全国的に冷え込みが厳しくなっていますが、広島市内でも三日連続で雪がちらつき、今朝はクルマの上にしっかり積もっていました。いよいよ真冬到来です。広島県北は既に大雪で、ライブカメラでチェックすると銀世界が広がっていました。
雪となれば撮影に出掛けたいところですが、今週末は年賀状印刷です。年賀状と大掃除が終わらないと、正月休みを迎えることが出来ません。
今日はまず、今年頂いた年賀状や、年内に受け取った欠礼はがき、結婚はがき、転居はがきなどを全てチェックして住所録を更新しました。そして賀状を差し上げる方のお顔をひとりひとり思い浮かべながら、一年の感謝を込めてメッセージやスタイルを決めて、挨拶面を作り込んで行きます(=私の年賀状はバリエーションが沢山あります)。そして印刷、、、今年は全部で125枚ほど。
一晩印刷面を乾かしたあとで、明日は宛名印刷の予定です。これが終わるといよいよ師走だなぁ、という気分になってきます。
昨年12月27日の話題で取り上げた、プリントゴッコの「ゴッコカードラック」は、印刷した年賀状を狭いスペースで大量に乾燥出来るので便利です。本日印刷した120枚ちょっとの年賀状も机の上に重ねることなく並べることが出来ました。プリントゴッコは既に生産中止ですが、「ゴッコカードラック」は理想科学のサイトから購入できます。
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2009年12月14日(月) |
年賀状作成中 |
この時期になると毎年繰り返される作業ですが、年賀状を作成中です。とりあえず挨拶面は作り終えました。
明日以降は過去の年賀状や年賀欠礼状(喪中はがき)をチェックして、住所録を最新にし、個々人への挨拶文を考えなければなりません。年に一回のご挨拶なので手間暇を掛けたいので、年賀状が完成するまで撮影気分にはなりません。その意味でも早く仕上げないとね。撮影以前にスキャニングしなければならないポジが10本も溜まっているし、、(大山と先日の荒谷山)。
全部終わったら、三原・筆影山にでも撮影に行きたいな〜♪
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2009年12月13日(日) |
カレンダーのおすそ分け |
今年もプロカメラマンの大将☆さん(重田吉晴さん)から、タカナシ乳業のカレンダーを頂き、つぶやきネタにする許可も頂いていますので、皆さんにも小さな写真でおすそ分けしましょう。皆さんはどの写真がお好みでしょうか?
2009年のカレンダー同様に、大将☆さんは目の前の情景をありのままに直感的に切り取られています。常に何か小細工をしようとする私とは対照的で、むしろ小細工無しでメッセージを表現する方が難しく、いつも「流石だなぁ」と関心させられています。この写真を見ていて、次の言葉を思い出しました。
テクニックによらずシンプルに聴こえる演奏によって美を表現することは、考え得るいかなるテクニカルな問題よりも難しいのです。(クララ・シューマン)
これはクララがフランクフルト音楽院でピアノ教授をしている時に高弟に語った言葉ですが、写真も芸術の一分野であり相通じるところがあるように思います。テクニックを駆使した写真もその時々では良いですが、何十年という時間の濾過器を経て生き残れる写真、後世の人に受け入れられる写真は素直なものでは無いでしょうか。
さて、私の好みと言えば、、最近は風景写真の比率が高まっているので、表紙、1月、10月の写真が「私も撮ってみたいなぁ」と思わせます。しかし、何故か岩手の牛の写真に強烈に惹かれまして(昨年もそうでした)、9月が一番心に響きます。
それ以外には4月の桜の写真は是非撮ってみたいテーマですね(昨年も同じ事を言ったような(^-^;)。この写真、絵はさりげないですが、並の人には撮影出来ないと思います。想像ですが、背景の明るいものは太陽ではなく満月で、満月の夜明け直前の薄明光の中での撮影だと思います(太陽だとすればこのような露出バランスにはならず、桜が完全なシルエットになるか、太陽が明るすぎて形を失うはず)。この情景を目にして確実に仕留められる撮影技量を備えていないと、難しいですよね。早速来年の月齢を調べましたが、桜シーズンの頃の満月は3月31日で、広島の桜のピークから一週間ぐらい早いですね。という事は開花の早い九州に行くか、次の満月の4月30日頃に満開になる東北まで遠征に行かないといけません。やっぱり難しいなぁ、、(^-^;
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2009年12月12日(土) |
液晶テレビの価格とか、、雑談集 |
仕事が忙しくてなかなか更新出来ず、一週間ぶりのダイアリーになってしまいました。仕事が多忙だと更新時間が思うように取れませんが、書くネタが生まれない方が筆が(キーボードが)止まる理由としては大きいです。
【年賀状の準備をしなくちゃ、、】
年賀状の季節になってきましたが、普段は11月下旬から始める準備も、今年は気づけば12月中旬の週末になってもまだ何も手つかずでした。明日から写真の選定に入ります。とりあえず、写真用の年賀状と、プリンターのインクは購入しました。
【内外価格差ならぬ、地方と東京の価格差】
テレビのアナログ放送停止まで1年ちょっとですが、総務省のリモコン操作か、ソニー●●マーか、我が家のアナログテレビの調子がおかしくなりました。停波まで使い続けるつもりでいたのですが、、、今更修理するのもねぇ、、と言うことで、ネットで主な液晶テレビの内容と価格を調べてから、広島市内の家電店へ行きました。本命の機種がそこそこの価格なら買ってくるつもりで。しかし広島価格の高いこと!。本命のテレビのアマゾンの価格が9万円ちょっとに対して、店頭価格148000円で、値切っても138000円止まり。うーん、5割も高い。別の機種でもアマゾン8万円弱に対して、値切って105000円。やっぱり3割以上高い。価格.comの最安値と比較するともっと広がりますが、流石にそこまではしません。
テレビは古い方の機種のリサイクルが必要で、手間が掛かるので地元の家電ショップでの購入が基本。価格差も1〜2割程度ならサービス料/安心料と思って喜んで支払うのですが、これだけの価格差となると、ネットで買おうかと思ってしまいます。年末年始の商戦時期ですし、広島市内の家電店をもう少し回って検討してみます。
【これから欲しい機材】
写真をやっていると、機材に対する物欲は止まりませんが、次に欲しい機材は、標準ズームのアップグレードという事でタムロンSP-AF28-75mm F2.8 XR Diをゲットしようかと思っています。先日友人から借りて大山を撮影しましたが、出来上がったポジの絵が細部まで緻密に描写されて好印象。夕陽を撮っても殆どゴーストが出ず逆光性能も良い感じ。
気になる点は、ピントリングの方向がキャノンEFレンズと逆なこと。同じタムロンSPのレンズでも、90マクロ/180マクロはボディメーカーに合わせて回転方向を変えてあるので同じ感覚で使えます。マイナーチェンジで直らないかな。
【運を使い果たした?】
これは一週間前の話ですが、先週の土曜日にT町にポジ現像を受け取りに行って、その足で隣のショッピングセンターで歳末福引きをしたら、四等賞が当たりました。景品はカップラーメン一箱(20個入り)。それをT町に持って行ったら、A澤さんが「お、今年の運を使い果たしましたね!」と縁起でもないことを。私の方はカップラーメンを食べることが無いので「要る?」と言うと、「あ、下さい!」と陽気なA澤さん。カップラーメンの大きな箱はT町に置いてきました。
それで、今年の「運の尽き」はA澤さんに渡した筈なんですが、、、、、翌日の日曜日に某イベントに参加して、抽選会がありました。当たれば一般では手に入らない貴重なグッズが手に入る。実は昨年は小さな賞品を当てたので、今年も!と思っていたのです。しかし結果は私の周りの人たちが次々に賞品を手にする一方で、私はスカ。やっぱカップラーメンで運を使い果たしたようで、、、、(^-^;
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2009年12月5日(土) |
フィルムの傷問題、その後の進展 |
最近仕事がとても忙しく、このダイアリーの更新も随分と日が開いてしまいました。今日も仕事で、明日は所用で神戸と大阪に行くので、今週末の撮影はありません。とりあえず一番ホットな話題で12月のダイアリーを始めましょうか。
11月7日の話題である、ポジフィルムの傷問題(現像時についたもの)について、決着が着いたような、着いていないような、曖昧な状況にあります。これまでの経緯を一言で表現すれば
無責任で出鱈目な本社と、誠実な現場
ですね。本来ならもっと早く解決したと思うのですが、富士フイルム株式会社(本社)・コンシューマー営業本部の対応が出鱈目だったので、広島のラボが却って混乱し、私に対して恐縮していました。本社がいい加減だと、現場は迷惑です。
とりあえず、経緯を説明しておくと、荒谷山で徹夜撮影したポジ(36枚撮りx3本)をスキャニングしていたら目立つ傷を発見。改めてチェックすると、その時に現像に出したフィルムのみならず、今年の4月に現像に出したポジから合計30本ほどに(多かれ少なかれ)同じような傷がありました。明るい画像だと傷はさほど目立ちませんが、夜景の様な暗い画像だと使い物にならないほど目立ってしまいます。その旨を手紙に書いて、ポジの現物一本と、それをマクロレンズで拡大撮影した写真を二枚つけて、写真店経由でラボに改善をお願いしました。
これがラボに送った写真の現物で、これに写っているポジの現物も送りました。傷の入り方は画面の上下に二本の比較的深い傷があり、それ以外にもフィルム全面に浅い擦り傷が無数に入っています。
電話番号も知らせておいたので、翌日には何らかの連絡があるのかと思いましたが、何日待っても連絡はありません。2週間の欧州出張から帰っても連絡が無いので店に確認してもらったら、傷の原因を調べるために東京送りになっているとの事でした。(※追記、返却されたフィルムが入っていた封筒には富士フイルム株式会社コンシューマー営業本部と記載され、住所は大阪になっていましたので、東京送りは大阪送りの間違いかも知れません。)
更に一週間ほどして、店から電話があり、原因は分からないと東京から連絡があったとのこと。私は原因がはっきり分かっていたので「随分いい加減なラボですね」と申し伝えました。その数日後、写真店の社長さんと、広島のラボの方二名が私の職場まで説明に来られました。その時に東京からの報告書も携えられていましたが、広島のラボの人は原因が分かっているようで、そのいい加減な報告書を私に渡す前に直接説明されたかった様です。
私の方から「ラボの責任ははっきりしているので、言い訳なら聞く気は無いですよ」と切りだすと、私の言い分をまず聞いてくれました。そこで私は次のような説明をしました。
フィルムに傷が入る事は珍しいことではなく、むしろ全く無傷のフィルムの方が珍しいでしょう。しかし物事には限度があって、スキャニングやプリントしたときに明確に現れてしまう傷が入る事は、あってはならぬことです。
勿論、フィルムに傷が入れば、まず疑うべきはカメラの圧板です。しかし私は二台のカメラを同時に使っていますが、そのどちらで撮影したフィルムにも同じ傷が入っているので、カメラが原因ではありません。
【ラボには説明しませんでしたが、かつてホコリが写り込んだ事があって以来、私はフィルム装填時に毎回ブロアで念入りに内部掃除し、かつ圧板も目視確認した上で汚れがあれば拭き取るので、圧板事故はまず起こりえませんし、ここ10年間はありません。】
もう一つ疑うべき機械としてフィルムスキャナがあります。しかし私は全てのコマをスキャニングするわけではなく、全くスキャニングしていないスリーブ、つまり今回チェックするまで一度もスリーブ袋から出していないフィルムにも同じ傷がありましたので、スキャナのせいでもありません。
【説明しませんでしが、既に念のために Nikon SUPERCOOLSCAN 5000EDのフィルムローディング部をばらして、実際にスリーブを通してみました。しかし二本の傷が入る部分が触れる部位はどこにもありませんでした。】
あなたのラボで頼んだポジの特徴は、パーフォレーション部分に擦り傷が沢山入っていることです。パーフォレーション部の傷は問題ではありませんが、この傷の入り方から、現像は機械処理で行われている筈です。更に面白い特徴は、表面、つまりフィルムベース面には無数の傷が入っているのに、裏側の乳剤面には一切の傷が無い。一般的な手工程での傷は両面均等に入りますので、これも機械処理を裏付けます。だから、今回の傷問題の第一の原因は、現像機の設計思想ですね。フィルムベースにはある程度の硬度があるので、機械部品(ローラーなど)が触れても問題無いという思想で設計されているのでしょう【言及しませんでしたが、私個人は設計思想不良の様に思います】。
それでも、きちんとメインテナンスされていれば問題は無いのでしょうが、ついうっかりメインテナンス間隔が開いてローラーなどに異物が付着すれば、今回の様な事態になるのではないですか? 最近はフィルム現像の依頼も減っているでしょうからメインテナンスも大変でしょうが、しかしフィルムは修正の利かない原本ですから、しっかりしてもらわないと困ります。
この私の説明に対して、ラボの方は「全てお見通しですね。確かに現像は機械処理し、内部では乳剤面はどこも触れないようになっていますが、ベース面は色々と接触します。メインテナンス間隔が4月から開いていると言うのも、、、」と説明しました。
今後の更なる改善を約束して頂いて、その日は分かれたのですが、「これはもう不要ですね」と言いながら、最後に東京から送られてきた報告書を手渡してくれました。
帰宅してからその報告書を見たのですが、三週間も掛けて調査したというその報告は、あまりにいい加減で、呆れてしまいました。恐らく現実を知らない人が調査という名目の下で、オフィスでコーヒーでも飲みながら適当に作文したのでしょう。自社ラボのプロセスチェックは一切せず、単にたまたま送付したポジがコダック・エクタクロームE100VSだった為か、責任は自社には無いという決め付けで書かれています(私がベルビア系もよく使うのは皆さんご存知の通りで、そちらにも傷が、、)。私の連絡先が分かっている筈なのに、それもせず「ユーザーの撮影状況が不明のため、、、、」などの文言も。これを書いた人、仕事の基本を知らない様ですし、責任感も全く無いですね。現場現物原理原則(現実現金)という言葉、知っているかな〜。
念のために本社にまでフィルムを送付し、チェックをお願いしたラボの方の、報告書を受け取ったときの心中を察します。ラボの人は現場現物現実を知っているプロでした。
この報告書が全くピント外れであることは、ラボの方の反応でも分かりますが、決定的な事をひとつ。キタムラ経由で違うラボに現像に出したら、傷のないポジが仕上がって来ました。
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